楽天球団社長「観客入れる考え感じられず」 昨季12球団最少の衝撃
プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスは昨季、観客動員数が12球団ワーストの約136万人に落ち込んだ。
かつては球場をボールパーク化することで来場価値を高め、スポーツビジネスの成功例に挙げられていた球団に何が起きていたのか。球界再編騒動をきっかけに誕生し、球団創設20周年を迎える今季、どう立て直していくのか。
昨年8月に就任した森井誠之球団社長(49)に課題や活性化策、今季の目標を聞いた。
――今季は東北6県すべてで1軍の主催試合を予定しており、実現すれば初になります。昨季の東北地方での1軍公式戦はフランチャイズを置く宮城県をのぞくと、岩手県と山形県だけ。どうして、増やしたのですか。
「先日、(5月に開催予定の)秋田県や(7月に予定する)青森県弘前市を球団アンバサダーの銀次さんと一緒に回って来ました。地元の方々とお会いした際、試合をしに来て盛り上げてほしいという思いを熱く感じました。球団名に東北という冠をつける球団として、(本拠の『楽天モバイルパーク宮城』に)来てくださいとお願いするだけでなくて、我々から地元の人たちと話をしたうえで、宮城にも来てください、という形を取らないといけないと改めて思いました」
――球団創設以来、球団名に「東北」を冠していますが、フランチャイズは宮城県です。宮城県以外の方々に浸透していく難しさを感じていますか。
「東北地方のどこに行っても、スポーツでは野球が一番好きだという方が多い。昔からテレビ中継で、巨人を見て育った方も多いです。ただ、年齢が若くなってくると、野球自体に興味がないという方が増えている実感があります。巨人ファンでもなければ、楽天ファンでもない、と。そういった状況で、楽天が一番身近な球団になってもらうためには、主催試合だけでなく、今年はオフに東北全6県でのイベントを企画しており、どんどん情報発信をしていきたいと思っています」
――楽天野球団の営業部長を担当した後、サッカーJ1神戸の副社長や、Bリーグ仙台の会長を歴任。昨年8月に楽天の球団社長に就任したとき、低迷する観客動員はどう映ったのですか。
「(球団社長として)入って…
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- 【視点】
チームは低迷し、選手の後輩へのパワハラ事件も起こるなど最近、あまりいい話題がない楽天イーグルスです。 森井社長のこの言葉に注目しています。 「勝たない状況があったとしても、チームや球場が、また応援に行きたいと思っていただける場所や選手、スタ
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