「夕方5時のチャイムが鳴ったら帰ってきなさい」
石松果林(かりん)さん(19)は幼い頃、母からそう言われていた。
当時は「親が言うことは絶対正しい」と思っていた。
友達がまだ遊んでいても、自分だけ「門限があるから」と帰る日々。
チャイムが鳴って引き揚げてきたのに「なんでこんなに遅かったの?」と怒られたことも。
次第に「めんどくさいなぁ」と思うようになった。
6歳下の妹が生まれて、それまで自分だけに注がれていた愛情を「奪われた」と感じた。
今思えば、赤ちゃんにつきっきりになるのは当然だし、それまで自分が愛情を独占していたのに。
でも、「お姉ちゃんなんだからしっかりしなさい」と言われるのが嫌だった。
小学6年生のころには「私は今、反抗期なんだ」と自覚。
中学時代は「両親も人間。過度に期待してはダメ」と自分に言い聞かせるようになった。
突然終わった反抗期
大学生になっても続いていた反抗期が今年1月、突然終わりを迎えた。
そのことをはっきり自覚した瞬間まで覚えている。
それは、母がシャンプーを詰…
- 若松真平
- 編集委員
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ありがとう、を素直に言えずにいた石松果林さんのその気持ち、わかりすぎます。アラフィフで2人の子を持つ不肖・私。いまだに、我が母の目を見て素直にありがとうと言うのは照れくさいです。そのくせ、我が子たちとのやりとりが素っ気なくツレないものだと、
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