【そもそも解説】ガザは戦闘終結後どうなる?問われる自治政府の手腕

有料記事そもそも解説

其山史晃
[PR]

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘は開始から半年がたち、パレスチナ自治区ガザでは3万3千人もの死者が出ています。なぜ終わらないのか。戦後の統治や復興はどうするのか。現状を整理して解説します。

 Q パレスチナ自治区ガザの戦闘(せんとう)はいつ終わるのか?

 A イスラエル軍がガザに攻(せ)め込(こ)んで半年たつが、見通しは立たない。ガザを支配するイスラム組織ハマスを完全に倒(たお)すためには、さらなる攻撃(こうげき)が必要だと言っている。いったん戦闘をやめ、その間にハマスが捕(と)らえたイスラエル人らの人質とイスラエルが拘束(こうそく)するパレスチナ人を交換(こうかん)する交渉(こうしょう)も続いているが、なかなか成立しない。

 Q ガザはなぜハマスに支配されているのか?

 A パレスチナ自治区はヨルダン川西岸とガザからなる。それぞれヨルダンとエジプトが支配していたが、1967年の戦争でイスラエルが占領(せんりょう)した。そこで暮らしていたパレスチナ人らは抵抗(ていこう)を続け、93年の「オスロ合意」により、両地区を治めるパレスチナ自治政府がつくられた。

 しかし、次第に台頭した強硬(きょうこう)派のハマスは自治政府の主流派組織との対立を深め、2007年からは地元のガザを支配下においた。

 Q 戦闘が終わった後に、ガザを統治するのは?

 A この地域に大きな影響(…

この記事は有料記事です。残り367文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
其山史晃
中東アフリカ総局長
専門・関心分野
中東、安全保障、地政学、テロリズム
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

パレスチナとイスラエルの間で激しい武力衝突が起き、双方に多大な犠牲者が出ています。最新の動きをお届けします。[もっと見る]