【そもそも解説】国立大は20年前の法人化で何が変わったのか

有料記事そもそも解説

増谷文生
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 行財政改革の一環(いっかん)で、2004年4月に国立大が法人化されて20年がたちました。この間に、国立大を中心に研究力の低下も指摘(してき)されています。なぜ法人化が行われ、この間に何が起きてきたのか。いちから解説します。

 Q 国立大はなぜ2004年に法人化されたのか?

 A 国の一機関だった時は、予算や人事の細部まで文部科学省が決めていた。だが、世界の大学などと競い合っていくには、国が全てをコントロールする手法は限界に達していた。社会の変化に対応して、スピード感を持って教育や研究を活性化するには独立すべきだ、という機運が大学関係者の間で高まっていた。

 ちょうどその頃(ころ)、小…

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この記事を書いた人
増谷文生
論説委員|教育担当
専門・関心分野
教育(主に大学)、運輸