iPSから生殖細胞　大量に

ヒトiPS細胞から、精子や卵子になる手前の細胞を大量につくる方法を、京都大の斎藤通紀教授らの研究グループが開発しました。4カ月ほど培養すれば、細胞数を100億倍以上に安定して増やせるといいます。

ここがPOINT

作製自体は可能だったが…

これまではヒトの細胞とマウス胎児の卵巣の細胞を一緒に培養する特殊な手法が必要で、得られる細胞の数が少なかったといいます。今回の成果によって実験がしやすくなり、研究が飛躍的に進むきっかけになりそうです。

不妊症治療などに光　課題も

将来、ヒトの卵子や精子を人工的につくることができれば、不妊や生まれつきの病気の原因解明に役立つと期待されます。一方、同性同士で受精卵がつくれる可能性もあることなどから、生命倫理上の議論も求められます。