「台湾の選挙を口実にするな」 軍事演習の中国を牽制してきた米国

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ワシントン=清宮涼
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 米国はかねて、台湾の頼清徳(ライチントー)総統の就任を機に中国が軍事的圧力を強める可能性を警戒し、中国側に自制を促していた。中国が台湾を取り囲む形で軍事演習を始めたことに反発し、中国との対立がより深まりそうだ。

 ロイター通信によると、米インド太平洋軍のスクレンカ副司令官は23日、中国側の行動を予期していたとの認識を示した上で、「今起きているのは異常な行為の常態化だ」と指摘。「懸念すべきだが、(米中の)紛争が避けられないとは思わない」とも述べたという。

 「中国に対し、緊張を高めるための口実として(台湾総統の)選挙を用いないよう強く求めてきた」。米国防総省のライダー報道官は21日、そう強調していた。中国が海軍の活動を活発化させ、台湾に対する圧力を強めているとも指摘し、改めて懸念を示していた。

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この記事を書いた人
清宮涼
アメリカ総局
専門・関心分野
外交、安全保障、国際政治