イスラエル停戦へ3段階の新提案、米大統領説明 ハマスは前向き反応

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ワシントン=下司佳代子 エルサレム=高久潤
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 バイデン米大統領は5月31日、イスラエルがイスラム組織ハマスに示した新提案の内容を明らかにした。3段階から成り、最終的には全人質の解放と永続的な停戦につながるものだと説明。ハマスは前向きな反応を示したが、イスラエルは軍事作戦を続けており、合意の成否は予断を許さない状態だ。

 ホワイトハウスで演説したバイデン氏は、ハマスには昨年10月のような大規模な越境攻撃を起こす能力は残っていない、と指摘。「いまこそ、この戦争を終わらせ、『次の日』を始める時だ」と述べた。新提案はカタールからハマス側に伝えられたという。国内外で停戦圧力が強まる中、これまでになく強い姿勢を示したかたちだ。

 新提案は3段階から成る。第1段階では6週間停戦し、パレスチナ自治区ガザの人口密集地からイスラエル軍が撤退する。ハマスがイスラエルから連れ去った女性と高齢者らの人質の解放と引き換えに、イスラエルが拘束する数百人のパレスチナ人を解放する。戦闘で避難しているパレスチナ人をガザ北部を含む全域に帰還させる。

 第2段階ではハマスが男性兵…

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この記事を書いた人
高久潤
エルサレム支局長
専門・関心分野
グローバリゼーション、民主主義、文化、芸術
イスラエル・パレスチナ問題

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