「イスラエルのため」バイデン氏が戦闘休止の姿勢鮮明、強硬論を牽制

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エルサレム=高久潤 ワシントン=下司佳代子
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 イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止や人質解放の交渉をめぐり、イスラエルの後ろ盾となってきた米国のバイデン大統領が5月31日、イスラエルのイスラム組織ハマスへの新提案を演説で公表した。ネタニヤフ政権内の強硬論を強く牽制(けんせい)し、国際社会から停戦圧力が高まる中、自ら戦闘休止に持ち込む姿勢を鮮明にした。

 「完全勝利という不明確な概念を追い求める戦争は、泥沼化するだけだ。イスラエルは世界でさらに孤立する。人質を帰還させることも、ハマスを永遠に敗北させイスラエルに安全をもたらすこともできない」

 バイデン氏は31日の緊急演説で、自らがイスラエルの「友人」であるとしたうえで、イスラエルのためにこそ戦闘を休止し、人質解放を進める必要があると強調した。

 名指しこそは避けたが、イス…

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この記事を書いた人
高久潤
エルサレム支局長
専門・関心分野
グローバリゼーション、民主主義、文化、芸術
イスラエル・パレスチナ問題

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