鹿児島県警本部長、「隠蔽」の有無明言せず 「捜査の中で確認する」

冨田悦央 飯島健太
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 鹿児島県警の前生活安全部長が内部文書を第三者に漏らしたとして国家公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで逮捕された事件をめぐり、県警の野川明輝・本部長は6日夕、記者団に「逮捕を重く受け止めている」と述べ、事件の全容解明を図ると説明した。

 逮捕された前部長の本田尚志容疑者(60)は5日に鹿児島簡裁で開かれた勾留理由開示手続きの法廷で、「県警職員の犯罪行為を(県警)本部長が隠蔽(いんぺい)しようとしたことがあり、どうしても許せなかった。決して自分の利益のために行ったことではありません」などと主張していた。

 こうした点について、野川本部長は本田前部長が挙げた二つの事案を「いずれも必要な対応が取られた」と説明。隠蔽したのかどうかについては直接言明せず、「事件捜査の中で必要な確認をする」と述べるにとどめた。(冨田悦央、飯島健太)

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    江川紹子
    (ジャーナリスト・神奈川大学特任教授)
    2024年6月6日19時59分 投稿
    【提案】

     前生活安全部長が述べていることが事実なら、県警本部長の責任が問われる事態だ。そのような問題提起がされている中、今の本部長の下で鹿児島県警が前生安部長に関する捜査を続けるのは、公正さの面でも県民・国民からの信頼性という面でも、適切ではない。

    …続きを読む