今秋の自民党総裁選への動向が注目される、高市早苗経済安全保障相(衆院奈良2区、63)の足元が揺らいでいる。前回2021年の党総裁選で後ろ盾となった安倍晋三元首相が亡くなり、高市氏の支援に回った保守系議員が四分五裂した。岸田文雄内閣の支持率低迷が続く中、「ポスト岸田」に向けた動きに注目が集まるが、高市氏の視界はなかなか晴れない。
「いまは岸田内閣が一つでも多くの実績をあげられるように取り組んでいる」
7日の閣議後会見。総裁選への態度を聞かれた高市氏は、現政権を支える一閣僚であることを理由に言及を避けた。週末ごとに全国各地へ飛び、精力的に講演をこなしているが、それも経済安全保障など担当分野の説明だと強調し、「総裁選の地方票をにらんだ動き」との見方を真っ向から否定した。
かつての高市氏は、意欲を隠さなかった。昨年10月に出演したBS番組では、次期総裁選への対応を聞かれ「戦わせていただく」と断言。だが、最近はこうした歯切れの良さが鳴りを潜めている。
思いが冷めたわけではない…
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