船橋市、コロナ対策の窓口仕切り撤去へ 市議や市民の声を受け

若井琢水
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 千葉県船橋市役所の窓口にあった新型コロナ対策のパーティションが、今週中に撤去されることになった。感染症法上の扱いが5類に移行した後も設置を続けていたが、市議や市民から撤去を求める声が上がったためで、ほかにも同様に議論なく続いている「対策」があるのではないかという指摘も出ている。

 5類移行直前の昨年5月2日、市は「当面の間」パーティション設置を継続することを決めたが、その後は見直しをしないままになっていた。

 今年5月で5類移行から1年が経ち、市財産管理課でパーティションを撤去すべきか検討を始めた。決定打になったのは、5月中旬に市民から「職員の声が聞こえづらい」と苦情があった上、市議からも撤去を求められたことだった。同課は今月10日、市の全ての公共施設に対して17日までに原則撤去するよう求める通知を出した。

 撤去を求めた日色健人市議は11日、市議会の一般質問で「汚らしく垂れ下がって、飛沫(ひまつ)防止の効果も疑わしいものが散見される」と指摘。「ほかにも漫然と続いているものがあるのではないか」と述べ、確認を求めた。

 実は、市職員たちもパーティションの扱いには頭を悩ませていた。

 窓口のパーティションは各課の判断で撤去できることになっていた。しかし、ある職員は「よその課があるのに、うちの課だけないのはなぜか、と聞かれた場合、統一的な説明ができない。不要だと思っても踏み切れない状況だった」と話す。

 また、アクリル板などは各課がそれぞれ購入しており、独自の判断で処分するとなると、撤去費用は各課の予算で負担しなければならない。幹部職員は「撤去のための予算の積み増しなんてないから、今回一括して引き取ってもらえて助かった」と話している。(若井琢水)

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