3季ぶり1勝の奥川投手 全壊の地元・石川の神社に残した二文字

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土井良典
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 能登半島地震で液状化の大きな被害を受けた石川県かほく市の大崎地区。プロ野球投手が3年前、1枚の板にある言葉を書いた。けがを耐えて復活を遂げた姿が重なり、被災した人たちにいま、元気を分けている。

 地元出身でヤクルトの奥川恭伸(やすのぶ)投手(23)だ。

 今月14日、2021年10月以来の白星を挙げた。石川・星稜高校から19年秋のドラフト1位で入団。3年目以降、けがに苦しんだ末の涙の1勝だった。

 彼が書いた板は、震災前まで地区の榊原神社に飾られていた。奈良時代からの由緒ある神社は全壊。鳥居の近くに「倒壊の恐れ 危険」と貼り紙がされ、解体に向けた作業が進む。再建する方針で、地区はまとまっているが、見通しは立っていない。この板は区民会館で保管している。

3年前、板に書いた漢字二文字

 「忍耐」…

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