ガザ南部で人道危機深刻化、ハマス幹部、米国に恒久停戦の保証を

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エルサレム=高久潤 ワシントン=清宮涼
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 イスラエル軍が攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザをめぐり、国連世界食糧計画(WFP)は14日、ラファなど南部について、飢餓が迫っている恐れがあると警鐘をならし、事態の改善のためイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦を訴えた。米CNNの放送したインタビューでハマス幹部は、停戦への合意には恒久停戦の保証が必要との認識を示した。

 WFPの幹部は2日間、ガザを訪問。イスラエル軍の軍事作戦が展開されている最南部ラファなどで100万人が避難を余儀なくされており、水や衛生的な設備へのアクセスが制限されていると指摘した。また南部でも、イスラエル軍による大規模作戦があった北部と同様に人々が飢餓に陥る可能性が高まっていると述べた。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は14日、栄養失調で苦しむ子どもの治療を担える医療機関がガザ全体で2カ所しかないと言及。5歳未満の子ども8千人が栄養失調だとの世界保健機関のテドロス事務局長の見方に触れ、さらなる支援が欠かせないとの認識を示した。

 ガザへの支援物資は、検問所を通じて一部搬入されている。人道危機の深刻化に対して懸念の声が広がる一方、イスラエルの過激な極右団体は物資搬入の妨害を繰り返している。

 米国務省は14日、人道支援

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この記事を書いた人
高久潤
エルサレム支局長
専門・関心分野
グローバリゼーション、民主主義、文化、芸術
イスラエル・パレスチナ問題

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