「世界は誠実さと共感を必要としている」 シリア人作家が講演

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

星井麻紀
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 内戦が続く中東シリアの作家サマル・ヤズベクさん(53)が来日し、16日に都内で講演会が開かれた。今月、邦訳が発行された自著や、母国シリア、イスラエルの攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区の問題などについて語り、「対話が共感を作る。それが文化や文明の間の架け橋になる」と呼びかけた。

 ヤズベクさんは1995年に執筆を始め、作家として活動していたが、2011年に始まったアサド政権に対する反体制運動に参加し、当局に逮捕された。現在はシリアを脱出し、パリで創作活動を続けながら、自身が設立した女性支援団体の運営などを行っている。

 今回、邦訳された長編小説「歩き娘」(白水社)は、言葉を発せず、歩き出すと止まらない少女が主人公。舞台は内戦が激化する13年のシリアなのに、様々な色彩や空想、絵画など抽象的な表現がちりばめられた不思議な雰囲気の作品だ。

 ヤズベクさんは内戦が始まり…

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この記事を書いた人
星井麻紀
国際報道部
専門・関心分野
ロシア、平和、歴史、合意形成、自然保護、語学
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