前代未聞のクリアファイル式 混乱する選管、職員に箝口令 都知事選

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中村英一郎 武田遼
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 20日告示された東京都知事選は、事前に設置されたポスター掲示場の48枠を上回る56人が立候補した。49番目以降の候補者は、市販のクリアファイルでポスターを掲げる対応を迫られた。選挙の公平性から問題点も指摘されている前代未聞の対応となった経緯を検証した。

 立候補の届け出が始まった3時間後、都選挙管理委員会は突然、「49番目以降の掲示」について説明すると報道陣に通告した。集まった記者に担当者は「アクリル板を使って固定する」方法を説明したが、その2時間半後、報道陣への実演で掲示用にと示されたのはクリアファイルだった。

 説明が変わった理由について、担当者は「十分に把握できていなかった」と釈明。ある都職員は「安物っぽすぎて驚いた。選管は混乱に陥っていた」と話す。

 都知事への大量立候補の動きに、都選管の対応は後手に回り続けた。

■50人以上の立候補の可能性…

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この記事を書いた人
中村英一郎
ネットワーク報道本部|首都圏ニュースセンター
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    上西充子
    (法政大学教授)
    2024年6月22日8時55分 投稿
    【視点】

     告示当日までの都選挙管理委員会と関係者の対応がよく取材された興味深い記事です。「選管の対応が報じられることで、候補者側から余計な手を打たれないように」と箝口令が敷かれたことなど、対応の難しさがよくわかります。  立候補者の数は直前までつか

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