伝説の血まみれ激闘が生んだ 格闘技「真剣勝負の文化」

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塩谷耕吾
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 都営地下鉄大江戸線の新江古田駅から徒歩1分。ビルの地下1階にある柔術道場「パラエストラ東京」(東京都練馬区)を訪ねたのは、5月下旬のことだった。

 約60畳の室内一面に、緑色のマットが敷き詰められている。仕事の合間に訪れたTシャツ、短パンの会社員や、道着姿の筋肉ムキムキの格闘家らが寝技に励んでいた。その傍らには、キックのミット打ちをする青年もいる。

 「ここは色んな人が来る。プロと初心者も分けないし、立ち技、寝技どっちをやってもいい」。道場主の中井祐樹(53)はそう言いながら、彼らにアドバイスを送る。

 ドイツからはるばる道場を訪れた柔術愛好家のオリバー・マキシミリアン(34)は、真剣な表情でその言葉を聞いていた。「中井さんはレジェンド。ドイツの私の師匠からも、話は何度も聞いている」

 中井は高校でレスリング、大…

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この記事を書いた人
塩谷耕吾
スポーツ部|五輪、柔道、ボクシング
専門・関心分野
五輪、スポーツビジネス、ベッティング、井上尚弥