週1回の風呂で「汚い」 2世が失ったもの 旧統一教会に慰謝料要求

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島崎周
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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者のもとに育った2世が、両親から信仰を強要されたことで教育の機会や交友関係を損なわれ精神的苦痛を受けたなどと主張し、教団に賠償を求める集団交渉に加わった。集団交渉を率いる全国統一教会被害対策弁護団(全国弁護団)によると、献金など財産的な被害の賠償を求めるのではなく、2世が暮らしの中で経験した苦痛を訴えて団体交渉に加わるのは初という。

 26日、国会内であった議員らによるヒアリングや、全国弁護団の記者会見に参加して訴えたのは20代の男性。

 幼少のころから、朝は5時ごろ起こされて祈り、連れられて礼拝にも行った。でも信仰心は感じず、「自分は神を信じていない」とたびたび伝えたが、両親からは「信じなければ地獄に落ちる」「罰があたる」と言われた。「遊びに行こう」と誘われたり、腕を引っ張られたりして、礼拝や集会に参加させられた。

 信者以外の人はサタン(悪魔…

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この記事を書いた人
島崎周
東京社会部|文部科学省担当
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権
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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2024年6月30日16時44分 投稿
    【解説】

    旧統一教会の「宗教2世」が、献金・財産関係ではなく、暮らしの中で経験した苦痛を訴えて団体交渉に加わるのは初とのこと。画期的なことです。 もちろん家族関係や親の意思・責任の部分もあってのことだとは思いますが、それと同様に、教団の方針や活動、教

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