昭恵氏「安倍の名、無理に残さずとも」 元首相死去2年インタビュー

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白石昌幸 松下秀雄
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 安倍晋三元首相が銃撃を受け、死去してから8日で2年になるのを前に、妻の昭恵氏(62)が取材に応じた。事件当日の思いや、森友学園の問題などについて語った2日配信の記事に続き、間近にみた政治家・安倍氏の姿や、後継者として立候補する考えはあったのか、政治資金問題などに関する発言を報じる。

 昭恵氏の目に、政治家としての安倍氏はどう映っていたのか。

 「よく祖父(岸信介元首相)の話もしていましたし、父(安倍晋太郎元外相)のもとで外務大臣秘書官から始めて、政治の世界がよくわかっていたんだと思います。一方で、怖いもの知らずで突き進むところがありました」

 例として挙げたのが、安倍氏が若いころ、自民党の実力者として知られた野中広務氏(元自民党幹事長)に刃向かうような発言をしたことだ。

 昭恵氏はまた、安倍氏が自身の選挙の演説会で、ヤジを飛ばす人たちに「こういう人たちがいるから下関はよくならない」と言い返したことにも触れた。

 安倍氏は首相在任中の街頭演説でも、「やめろ」などと声を上げる人たちに「こんな人たちに負けるわけにはいかない」といって批判を招いたことがあるが、若いころも似た発言をしていた。

 その時の周りの反応について、昭恵氏は「選挙中なのにズバッといって、みんな『えっ』て」と当時を振り返った。

 安倍氏は1次政権の時、わず…

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この記事を書いた人
松下秀雄
山口総局長
専門・関心分野
国内政治、政治参加、憲法、国民投票、戦争
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    辻田真佐憲
    (評論家・近現代史研究者)
    2024年7月9日10時11分 投稿
    【視点】

    安倍晋三は保守政治家でしたが、家庭では明らかに「現代的」で「リベラル」だったのでしょう。ですから、昭恵氏は自由に振る舞うことができた。ただ、それがさまざまな問題を引き起こすことにもつながった。悩ましいところです。では、どうすればよかったか。

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