【そもそも解説】仏総選挙、決選投票の行方は 右翼政党が第1党に?

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パリ=宋光祐
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 パリ五輪を約3週間後に控えるフランスで、国民議会(下院、定数577)の選挙の決選投票が7日に始まりました。6月30日の第1回投票では、極右の流れをくむ右翼政党「国民連合(RN)」がトップの得票率を獲得。3番手に落ちたマクロン大統領率いる与党連合と2位の左派連合はRNの過半数獲得を阻止するため、決選投票に向けて候補者を一本化する事実上の選挙協力を進めました。選挙の仕組みや展望、その後の影響について解説します。

 Q 第1回投票の結果は?

 A フランス内務省の発表によると、RNの獲得票数は右派の共闘勢力と合わせて1千万票を超えました。これは、マクロン氏の与党が単独過半数を取った、前々回2017年の下院選の決選投票での得票数の約1・4倍にあたります。RN支持の広がりが鮮明になったと言えるでしょう。

 一方、与党連合の得票数は約670万票で、得票率は約21%の3番手に転落。28%だった左派の政党連合「新人民戦線(NFP)」が2位になりました。

 今回の総選挙は、6月上旬に実施された欧州議会選で、フランス国内で与党連合がRNに大敗を喫したことでマクロン氏が決断したものです。生活に直結する総選挙になれば、政権批判のために欧州議会選でRNに投票した有権者が自陣営の支持に転じるとの目算がありましたが、思惑が裏目に出た形です。

 Q 決選投票の行方は?

 A 決選投票は、第1回投票…

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交
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