第1回課金ゲームに300万円、借金重ねた大学生の苦悩 悟った依存の根源

有料記事子どもとネット依存

高浜行人
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 2020年4月、18歳だった男性は西日本の私立大学に入学し、大学近くのアパートで初めて一人暮らしを始めた。

 コロナ禍のさなか。入学式はあったが、その後は休校になった。再開後もオンライン授業が続き、ほとんど外出できない日が続いた。

 最初は「好きなときに何でもできる」という開放感に満ちていた。動画投稿サイトなどを見て暇をつぶした。

 だが、1カ月ぐらいすると寂しさを感じ始めた。耐えかねていた6月ごろ、高校時代の友人からオンラインゲームに誘われた。銃などを使って戦い、生き残りを目指す。高校時代に友人同士で遊んだことはあったが、知らないプレーヤーともつながるオンライン形式は初めてだった。

 ゲーム内では、プレーヤー同士がチャット機能で会話していた。「いくつなの?」「どこに住んでいるの?」と話しかけてもらった。

 ゲームを通じて人とつながれるなんて。久しぶりの「出会い」を楽しんだ。新たな世界を見つけた感覚。「革命的だ」とすら思った。次第にのめり込むようになった。

 大学の授業や課題を終わらせ、午後10時ごろから未明までゲームをした。夏休みになると、起きている間はほぼ一日中やるようになった。「いま帰ったよ」「おやすみ」。ほかのプレーヤーとのそんな会話が、一緒に生活しているようで気持ちが癒やされた。

男性はゲームの世界に没頭し、やがてアイテム購入にお金をかけるようになります。借金を重ねた末、男性がとった行動は。依存の背景にあった思いとは。

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この記事を書いた人
高浜行人
東京社会部|教育班キャップ
専門・関心分野
学校教育、受験、教育行政