「イスラエルは占領終結を」 国際司法裁が勧告的意見、国際法違反

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

ブリュッセル=森岡みづほ エルサレム=今泉奏
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 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区などへのイスラエルの占領政策をめぐり、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は19日、長年の占領は国際法に反しているとして、「イスラエルは占領を出来るだけ早く終結しなければならない」とする勧告的意見を言い渡した。

 勧告的意見に法的拘束力はないが、ガザ地区への激しい攻撃を続けるイスラエルへの国際的な圧力はさらに強まる。ただ、イスラエル側は反発しており、ICJ側の意見に応じる可能性は低いとみられる。

 ICJのサラム裁判長は意見の中で、イスラエルの入植活動などの占領政策は「事実上の併合」とし、国際法違反と指摘。入植者の退去や新たな入植の停止などを求めた。

 ICJの勧告的意見に対し…

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この記事を書いた人
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛
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    越智萌
    (立命館大学国際関係研究科准教授)
    2024年7月20日17時33分 投稿
    【視点】

    今回の勧告的意見は、さまざまな点で大きな前進を見せ、これまで違法性や法的地位について議論があった様々な論点について決着をつけ、今後の議論の土台を構築した点が重要です。 パレスチナの占領地の範囲や、イスラエルの負っている義務の内容に関し、い

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