くまモンにぎゅっ「フワフワだった」 能登地震、被災の保育所で交流
能登半島地震の被災地を励まそうと、熊本県のPRキャラクター「くまモン」が石川県内にやってきた。7日には輪島市門前町の松風台保育所を訪れ、約30人の子どもたちが「かわいい」「大きい」と歓声を上げた。
子どもたちはくまモンと一緒に曲にあわせて踊った後、お別れの前には順番にハイタッチ。それだけでは足りず、ぎゅっと抱きつく子も。橋本謡(うた)さん(6)はユーチューブでくまモンを見たことがあったが、実際に触れてみて「フワフワだった」とにっこり。
門前町に2カ所ある市立保育所のうち、1カ所は元日の地震で建物が損傷し、いまは松風台保育所に子どもたちが集まっている。加本美紀所長(54)は「子どもたちは遊びでも人形の家を揺らす『地震ごっこ』をすることが多く、胸が痛かった」と言う。保育士たちは専門家の研修を受けた上で、そうした遊びを止めずに、気を配りながら見守ってきた。加本所長は「今日は楽しんでくれてよかった」と話した。
熊本県は2016年の熊本地震での経験をふまえた支援をするため、直後から様々な職種の職員を派遣。現在も7人が中長期派遣職員として能登の被災自治体で働いている。「復興応援〝絆〟大使」に任命されたくまモンは、6~8日に被災した4市町で小中学校や高齢者のデイサービスセンターなど8カ所を訪れる。(上田真由美)
- 上田真由美
- 金沢総局|能登駐在
- 専門・関心分野
- 民主主義、人口減少、日記など市井の記録を残す営み