「アナログで非効率」外注化でPTAを変える 義務や強制なくすには

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平井恵美
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 5月下旬、東京都世田谷区の山崎小で運動会が開かれた。同校ではPTAが例年、学校周辺の警備にあたる。不審者のチェックや受付に並ぶ保護者の整列、誘導のためだ。

 昨年は36人の保護者に係をお願いし、6人ずつ交代で警備にあたった。しかし、今年は人数を3分の1まで減らした。警備会社に業務の一部を委託したためだ。

 子どもたちの競技中、門の外で目を光らせていたのは警備会社から派遣された警備員1人だけ。係の保護者らは校庭に戻り、子どもらに声援を送った。警備のプロを約3時間雇うのにかかった費用は約2万円だ。

 副会長の中谷美千代さんは「保護者らも子どもの競技を見ることに集中でき、係のための複雑なシフト作成も不要になりました」。

広がる外注化 「プロに依頼、質上がる業務も」

 利用したのはPTA業務の委託先を探せるマッチングサイト「PTA’S(ピータス)」だ。登録は無料で、運営会社の「さかせる」によると全国の2千を超えるPTAが登録しているという。行事運営など保護者の負担が大きい業務の代行を、サイトに登録するIT企業や警備会社など70~80社に依頼することができる。

 同社代表の増島佐和子さんは「プロに依頼した方が質が上がる業務もある。外注化で生まれる時間や労力を保護者にしかできない活動に集約すれば、やりがいが生まれてPTAに参加する保護者も増えるのでは」と話す。

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