夢に見た「幼なじみと金」 清岡幸大郎と桜井つぐみが果たす

レスリング

内田快
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 マットに上がって、レスリング男子フリー65キロ級の清岡幸大郎は両腕を天に向かって伸ばした。大好きな漫画「ドラゴンボール」で主人公の孫悟空が仲間の力を借りて「元気玉」を作るポーズだ。そして、2022年世界選手権王者に向かっていった。

 第1ピリオド、相手の股に頭を突っ込み、両足を抱えて何度も回転させた。大量得点を奪い、逃げ切った。

 幼なじみと五輪で金メダルを取る。漫画のようなストーリーを夢見てきた。女子57キロ級の桜井つぐみとは、母同士が同僚だった縁で赤ちゃんのころからの付き合いだ。レスリングでも切磋琢磨(せっさたくま)してきた。その桜井が先に金メダルをつかんだ。それに続いてみせた。「(漫画の主人公に)なったでしょ、これはもう」。応援に来ていた桜井と並んで「かめはめ波」のポーズ。笑顔がはじけた。(内田快)

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この記事を書いた人
内田快
スポーツ部
専門・関心分野
テニス、スポーツと社会