第8回吹奏楽部員が卒業後「やめる」割合 専門家もショック、なにが壁に?

シリーズ「すいエンス!」

吹奏楽を科学するーー。「あるある」や悩みを科学的に掘り下げてみました。

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 吹奏楽部員は、卒業後も音楽を続けているのか――。仙台大の山口恭正助教(音楽教育情報科学)は、調べてみることにした。

 きっかけは、プロのオーケストラ公演で空席が目立つことがあり、こんな疑問を持ったことだ。

 「多くの学校で、吹奏楽部は文化部でナンバー1というくらい人数が多いはず。そんな音楽好きな生徒たちを毎年たくさん出しているはずなのに、なぜだろう?」

 山口さん自身は中高の吹奏楽部でホルンを始め、大学の吹奏楽部では指揮者を経験。今も、アマチュアのオーケストラや吹奏楽団でホルンを吹いている、まさに音楽愛好家だ。

中→高と継続の割合は?

 2022年2月、全国の吹奏楽経験者にオンラインで調査した。19~60歳の約250人が回答した。

 このうち、中学校で吹奏楽部…

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この記事を書いた人
藤波優
科学みらい部
専門・関心分野
研究環境、アカデミック・ハラスメント
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    中小路徹
    (朝日新聞編集委員=スポーツと社会)
    2024年9月2日17時39分 投稿
    【視点】

     運動部を軸に部活動改革を取材していると、長時間練習や、必要以上に厳しい指導など、いろいろな面で「吹奏楽も同じですよ」と共通性を聞くことがありましたが、記事を読み、やはりそうか、と思わされます。  2016年のスポーツ庁の調査では、部活動参

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