「山口で9人目の首相に」と、県内でかねて待望論がある官房長官の林芳正氏(衆院山口3区)が3日、自民党総裁選への立候補を表明した。最下位に終わった2012年に続く再挑戦だが、勝利への道筋が描けているわけではない。県内の自民党関係者にも「8人目」を押し上げた時ほどの熱気は、いまのところみられない。(白石昌幸、大室一也、山野拓郎)
県議会議長や地元後援会長は期待 「首相の器だ」
同日午後、衆議院議員会館内での記者会見に、林氏は緑のネクタイを締めて臨んだ。
官房長官に就くまで、防衛相、農林水産相、文部科学相、外相など様々なポストを歴任してきたことに触れ、「持てる経験と実績をすべて生かして、この国のために使わせていただきたい」と発言。少子化対策、公教育、外交防衛など幅広い分野の施策を訴えた。
下関後援会の幹部は下関市の事務所に集まり、会見のネット中継を見た。記者との質疑にもよどみなく答える林氏の様子に幹部らは大きくうなずき、会見が終わると事務所に拍手が響いた。
岡本博之会長(80)は「党総裁、首相の器だ。本人も国会議員になった時から首相を目指して精進してきた。山口9人目の宰相となってぜひ頑張ってほしい」と期待を込める。
自民党県連常任顧問の柳居俊学県議会議長は、「林芳正は私の趣味」と常々公言している。元自民党副総裁・二階堂進氏の「趣味は田中角栄」という言葉になぞらえたとみられる。
同日午前、山口市内であった県連の新事務所の開所式であいさつに立った柳居氏は、林氏の立候補表明にふれて「この転換期に、防長政治の理念と誇りと責任を持ってご活躍を頂けるようで、うれしく思う。私ども、県連を挙げてその志に応えたい」と述べた。
林氏に近い塩満久雄県議は県連の会長代行を務める。官邸を離れるのが難しい立場にある林氏を慮って「県連、地元後援会が一丸となって1人でも多くの協力者を得られるよう努力していく」と取材に対して語った。
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