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親子で考えたい、これからの“食”の選び方 水産資源を守るMSC「海のエコラベル」とは

2024.04.22

人間にとって、日々の食事は欠かせません。食材選びはその根幹ですが、食材がどういう環境で生産されたのか、ずっと食べ続けることができるのかを消費者がイメージするのは難しいものです。特に水産資源については減少の危機が叫ばれており、その持続可能性に対して取り組んでいる企業がハンバーガーレストランチェーンの日本マクドナルドです。 人気メニュー「フィレオフィッシュ®」のパッケージにMSC「海のエコラベル」を表示する理由や、同社の考える「食のありかた」について、サステナビリティを担当する飯澤雄三さんに伺いました。

飯澤雄三さん

話を聞いた人

飯澤雄三さん

コミュニケーション&CR本部 サステナビリティ&ESG部 マネージャー

日本マクドナルド株式会社 コミュニケーション&CR本部 サステナビリティ&ESG部 マネージャー
2001年入社。中野北口サンモール店店長、ハンバーガー大学インストラクター、人事(西日本地区担当)、エリア統括マネージャーなどを経て、2022年4月から現職。2024年4月からは大学で環境経済などを学ぶ。趣味はマラソンで、フルマラソンのベストタイムは3時間19分台。

フィレオフィッシュにも表示、MSC「海のエコラベル」ってなに?

水産物は人類にとって貴重なタンパク源であり、日本人の食卓には当たり前のように並んできました。ところが近い将来、身近な存在だった魚が食べられなくなってしまうかもしれません。

国連のSDGs(持続可能な開発目標)の目標14は「海の豊かさを守ろう」。地球の表面積の約7割を占める海。その海で育まれている水産資源は、今どのような課題に直面しているのでしょうか。 

国連食糧農業機関(FAO)の『世界漁業・養殖業白書 2022年』によると、世界の水産資源のうち35.4%は、持続可能なレベルを超えて漁獲されています。さらに、気候変動に伴う海水温の変化などにより水産資源が移動し、資源管理がより困難になるとされています。

持続可能な漁業の普及を目指している国際的な非営利団体が、ロンドンに本部を置くMSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)です。カナダで起こったマダラ漁業の崩壊が人々の生活や水産物供給に大きな影響を与えたのを教訓に、1997年に設立されました。

MSCは、適切に管理された漁業に関する認証制度を管理・推進しています。MSC認証は2種類の認証から成ります。漁業に関する「MSC漁業認証」と、認証の水産物がそうでない水産物と混ざることなく消費者に届くようにするための「MSC CoC認証」です。国連の生物多様性条約締約国会議でも、MSC認証の取得数は世界の生物多様性の減少に対する取り組みを測定する指標の一つとして認められています。

海のエコラベル

日本では約370の事業者が「MSC CoC認証」を取得しており、鮮魚や練り製品、缶詰、冷凍食品などのMSC「海のエコラベル」付き商品が販売されています。

MSC漁業認証を取得した漁業で獲られ、MSC CoC認証取得事業者によって適切に管理された水産物には、MSC「海のエコラベル」を表示することができます。

そして、国内にあるマクドナルド全店(約3000店舗)で買うことができるMSC「海のエコラベル」付き商品が、ご存じの「フィレオフィッシュ」です。

豊かな海を守る マクドナルドが食のサステナビリティに取り組むワケ

フィレオフィッシュは、マクドナルドが世界中で同じ味を提供するコアメニューの一つ。日本では1971年の1号店オープン当時から販売され、朝昼夜を通じて食べることができます。大切にしている商品のパッケージに2019年からMSC「海のエコラベル」を表示している意義について、飯澤さんはこう語ります。

飯澤さん)フィレオフィッシュという人気商品を持続可能な形で販売し続けることが大きな理由です。おいしいフィレオフィッシュをお客様にいつまでもずっと食べていただける会社でありたいという思いで、認証を取得しました。

2019年以前も、原材料となるスケソウダラは、すでに「MSC漁業認証」を取得した持続可能な漁業で獲られていました。認証ラベルを表示するには、サプライチェーン全体にわたり「MSC CoC認証」も取得する必要があり、第三者審査機関による審査を経て認証の取得に至りました。

日本マクドナルド飯澤さん
日本マクドナルド株式会社 コミュニケーション&CR本部 サステナビリティ&ESG部 マネージャー 飯澤雄三さん

飯澤さん)認証を取得するには費用が発生し、認証があるからといって直接売り上げが増えるものではありません。我々はそれをコストという言い方をするのではなく、将来への“投資”という考え方で、社内外の関係者にもご理解いただいています。現在の子どもたちが成長してアルバイトをする時や、就職する時、親になって家族をお店に連れて行く時に、マクドナルドが環境や社会に配慮した企業だという理由で選択していただけるように、ずっと先を見越した投資なのです。

同社ではほかにも、食材調達の持続可能性に関するさまざまな認証を取得しており、また、容器や包装に用いる紙や木材も認証を取得したものを使用しています。

飯澤さん)認証の取得は、企業の社会的責任を果たすための取り組みであるのに加え、環境・社会・経済の3つに対してポジティブな影響を与えていると考えています。本取り組みの認知を上げるために、3年前から大学や自治体と連携して、店舗のトレイに敷くトレイマットのデザインコンテストを実施しています。学生さんが考えた環境をテーマにしたトレイマットのデザイン案に、お客様が投票することで、“お客様と一緒に地球環境について考える”という産官学民の連携が実現しています。

日本マクドナルドのパーパス(存在意義)は「おいしさと笑顔を、地域の皆さまに」です。デザインコンテストのようなお客様を巻き込んだ取り組みは、サステナビリティなどの課題を自分ごと化することによって地域に広げていく効果があります。地域に根差したこのような活動は、全国約3000店舗を展開する同社の強みでもあり、社会や環境への貢献を支える土台になっています。

おいしい魚をいつまでも守るために、今できること

消費者にとっては、MSC「海のエコラベル」が付いた水産物を選ぶことで、普段の行動の選択で間接的に海洋環境保全への貢献ができるというメリットがあります。心的な効果としても、非認証の水産物が混ざっていないものを食べているという安心感を持つことができます。

飯澤さん)マクドナルドに来てフィレオフィッシュを食べていただくことが環境保全につながっていると、我々は自信を持って伝えています。MSCラベルがついていることで見えるのは、『このフィレオフィッシュは漁獲量を守って、ちゃんとしたサプライチェーンを通して提供されているんだ』というストーリーです。マクドナルドのハッピーセット®のおもちゃは店舗で回収してトレイに生まれ変わりますが、そのような物語が消費者に見えることによって、環境などに配慮した『エシカル消費』の促進につながっていくと個人的には考えています。

フィレオフィッシュ新パッケージ
フィレオフィッシュのパッケージにはMSC「海のエコラベル」が表示されている

さらに、認証商品を消費する行動を通じて、子どもの環境教育につながる場合もあれば、逆に学校などで勉強した子どもたちに大人が教えられることもあります。

飯澤さん)2020年度からの新しい学習指導要領で、小学校でSDGsを教えることが必須となり、子どもたちはMSCなどの認証ラベルのことを授業や教科書から学んでいます。今後はそういう若い方がどんどん増えて、知っているのが当たり前の状況になるでしょう。

日本マクドナルドも、リサイクルや食品ロスなどをテーマとしたSDGsの出張授業を全国で実施。MSCの日本事務所である一般社団法人MSCジャパンと協力して、認証についても小学生に知ってもらう機会を設けています。

MSC「海のエコラベル」が表示された商品やメニューを選ぶというシンプルな行為が、「水産資源を守ることにつながっている」という意識の変化を生み、教育現場や地域社会を通じて大きな広がりを見せようとしています。フィレオフィッシュを食べる時や、MSCラベルのついた商品を見かけた時は、ぜひ身近な人に教えてください。その行動が積み重なると、おいしい魚をずっと食べられる未来へとつながるはずです。

MSC「海のエコラベル」の詳細はこちら

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