全国に24ある指定暴力団の中で唯一、「特定危険指定暴力団」に指定されている「工藤会」(本部・北九州市)。そのトップとナンバー2の裁判が進む。審理されているのは、市民を射殺したり、刺傷したりした四つの市民襲撃事件。
争点は「トップの指示があったかどうか」の一点に絞られている。
地盤は北九州市。戦前の博徒組織を前身とし、99年、現在の名称になった。
野村悟被告(73)は2000年4代目の会長に就任。11年には総裁になり、後任の5代目会長には田上不美夫被告(63)が就いた。 野村被告がトップについて以降、工藤会は多数の市民襲撃事件に関与。組員に準構成員らを加えた勢力は、ピークの08年末には約1210人になった。
警察は取り締まりを強め、18年末には、組員、準構成員らあわせて約570人まで減少した。
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