鹿児島県知事選挙の投票日が2024年7月7日 、つまり明後日に迫ってきた。
立候補者の顔ぶれは2期目をめざす現職の塩田康一氏と自民党の県議会議員を辞職して立候補した米丸麻希子氏、「市民・野党共闘をすすめるＡＬＬかごしまの会」共同代表の樋之口里花氏の三人。
2回連続で現職が落選している鹿児島県だけにどういう結果になるかは予測が難しい。
どの候補者の主張にもある程度の説得力がある。しかし、私が残念に思うのは、ある候補者が自分の主張を権威づけるためなのかどうなのか知らないが、テレビなどでもよく目にする有名タレントを連れてきて自分の主張を代弁させていることだ。主張が近い政治家に応援してもらうのならともかく、地元に特別な縁などがないタレントを呼んでくるのはあまり県民の意思を尊重しようという気持ちがないように思えてしまう。
本人にそういうつもりがあるのかどうかは知らないが
「中央の有名なタレントがこう言ってますからこういうのが正しいですよ」
と言っているようで意見の押し付けのようにも見える。なかなか傲慢な気がしてあまり気分の良いものではない。新人の候補は知名度において劣ることが多いので、まずは注目されなければ最初から話にならず、自分の考えを県民に伝える機会すら得がたい。だから注目されるために有名な人を連れてくるというのは仕方のない作戦かもしれないが、これは、選挙戦を戦う上でもさほど良い戦略ではないような気がする。地域のことはなるべく丁寧に話をして、みんなで意見を出し合って、あとは県議会で議論を尽くして決めてほしい。いきなり有名なタレントを連れてきて自分の意見を代弁させるというような手法をとるようなことは残念でならない。私はそう思うし、そのように思う方も結構いらっしゃるだろう。
ただし、テレビの影響を受けやすい世代には、もしかするとこの戦略が有効な可能性がある。なんと言ってもテレビでよく目にするタレントが特定の候補者を支持しているのだから。当然、もっともらしいことを言っているように感じる人もいるだろう。それではテレビの影響を受けにくい若い世代はどう判断するのだろうか。また、医師会は現職の支持をしていない。医師会は政治的にかなり強力な団体だし医師会の影響を受ける方も多くいる。やはり結果は読みにくい。
