第一生命保険の西日本マーケット統括部徳山分室が入るビル

 保険大手の第一生命保険(東京)は2日、周南市の西日本マーケット統括部徳山分室に勤めていた元保険外交員の80代女性が少なくとも顧客21人に架空の取引を持ち掛け約19億円をだまし取ったと発表した。周南署に刑事告発し、全容把握へ調査しているという。

 同社によると、女性は「高金利が適用される特別枠で運用する」などと架空の取引話で10年以上にわたり顧客から現金を集めた。被害者の大半が山口県内だという。

 顧客からの指摘を受けた社内調査で発覚し、7月3日に女性を懲戒解雇した。当時の役職は特別調査役。同社は対策本部を設け、女性を通じて契約した顧客に被害の確認を続けている。

 広報部は「お客さまに多大なご迷惑をお掛けし深くおわび申し上げる。警察の捜査に全面的に協力し、全容解明に向けた調査と再発防止に取り組む」と陳謝している。

 8月12日に告発を受理した山口県警本部は「告発事実の立証に向けて捜査を進めていく」としている。

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