「また笠松か…」良くない話を度々耳にする競馬場「ゆるい面たくさんある」の指摘も【笠松競馬】
2021年1月19日 20時52分
◇記者の目
岐阜県笠松町で笠松競馬を運営する岐阜県地方競馬組合は19日、同日から22日まで予定していたレース開催を自粛すると発表した。所属する騎手、調教師などが競馬法で禁止される勝馬投票券(馬券)を購入し、名古屋国税局から申告漏れを指摘されたとの報道を受けて、急きょ自粛を決めた。
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「また、笠松か…」。悲しいニュースを聞いた時の率直な思いだ。昨年6月の馬券購入の疑いで捜査された以外にも、うわさレベルでよくない話を耳にする競馬場でもある。
笠松でよく騎乗する、名古屋のトップジョッキーはこう話す。「レース運営が甘い。ソフト面もだけど、ハード面でゆるい面がたくさんある」。外部者と遮断するための調整ルームの運営法、ルール違反の馬を出走投票では受け付けた最近のアクシデントも、そう。調整ルームについては昨年6月の一件から持ち物検査や抜き打ち検査など公正競馬確保に向けて強化していると聞く。ただ、大ごとまでに至っていない事例は最近も少なくない。
昨年からの警察捜査に続いて、今回の所得隠し騒動。ファンは2回目となるとどうとらえるだろう。“まずファンありき”。公営競技のスポンサーはファンである。ファンが買う馬券のお金で、レース運営がなされている。それを考えれば、どうすればいいかはハッキリする。今回の件も徹底的に調査し、ファンが納得するアナウンスをすることだ。公正なレースを。競馬を含めた公営競技の重要な要素をいま一度、笠松競馬関係者に問いたい。(地方競馬担当・西尾敦)
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