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ドラフト1位が最も『成功』している球団は?投手は西武と広島、野手は意外?な在京球団

2023年10月28日 06時00分

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 26日に開催されたプロ野球のドラフト会議では、計7度の抽選で1位選手の争奪戦に沸いた。目玉といえるドラフト1位では、どの球団が最も成功しているのか。ドラフトが現行の形式となった2008年以降で比較してみた。

ドラフト会議2023の抽選箱


 野手は通算安打数、投手は通算勝利数(セーブとホールドは0.5勝として集計)を一つの目安としてみた。過去15年間の傾向として、全球団で投手の方が野手よりも多く指名を受けていた。
◆西武はドラ1の8割が投手
 1位投手の合計の勝利数(セーブとホールドは0.5勝分)で優秀な結果を出していたのが西武と広島。西武は15年間で12人の投手を1位で獲得しているので勝利数が多くなるのは当然ではあるが、それでも菊池雄星、十亀剣、増田達至、高橋光成、今井達也、松本航ら多くの好投手が結果を残している。
 広島は野村祐輔、大瀬良大地、森下暢仁、栗林良吏が1年目から力を発揮し、新人王を獲得。2年目以降も活躍を見せている。
 ヤクルトは15年間で12人、楽天は11人の投手を1位で獲得。ともにリリーフで活躍した投手はいるものの、先発で2桁勝利を挙げた投手が1人もいない。
 ソフトバンクは競合で獲得した逸材の育成力がいまひとつ。東浜巨はまずまず結果を出しているが、高橋純平や田中正義は活躍できないまま退団してしまった。
 DeNAとオリックスは、低迷期に獲得した各2人の投手が全員0勝と誤算だった。しかし、10年代中盤からは続々と結果を残しており、現在でも主力として活躍している投手が多い。

2008~2022年のドラフト会議で1位入団した選手の通算成績


◆ドラ1野手に限れば育成上手な巨人
 野手で優秀な成績を出していたのは、意外にも巨人。合計の安打数は12球団トップだ。FA補強に頼ったチーム作りのイメージが強いが、長野久義、岡本和真、吉川尚輝が500安打以上を放っている。これより前の平成期でも、松井秀喜、高橋由伸、阿部慎之助、坂本勇人らを球界を代表する打者に育て上げており、ドラフト1位の野手に限れば成功率は高い。浅野翔吾もこれからが楽しみだ。
 近年成功が続いているのが阪神。10年代後半から大山悠輔、近本光司、佐藤輝明ら1位の野手が軒並み成功しており、このメンバーが今季の優勝の主力となった。
 ヤクルトは野手の指名が15年間で3人のみ。だが、外れ1位から山田哲人と村上宗隆という球界を代表する強打者を生み出しており、投手とは逆に成功率は高い。
 ソフトバンクは戦力になった野手が今宮健太のみ。ロッテは全球団で最多の7人の野手を1位で獲得してきたが、平沢大河や藤原恭大ら競合を制して獲得した高卒野手が伸び悩んでいる印象だ。
 1人あたりの平均安打数が最も少なかったのは、貧打で低迷する中日。競合の末に引き当てた選手が4人もいるが、野本圭はレギュラーは定着できず。高橋周平はこのところ打撃不振で、根尾昂は投手に転向。石川昂弥の今後に期待がかかる。

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