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「俺はヒーローになれる」市船橋、GKギマラエス・ニコラスがチームを救うPKストップ【全国高校サッカー】

2023年12月31日 17時58分

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◇31日 第102回全国高校サッカー選手権大会2回戦 市船橋1―1(PK5―4)帝京長岡(県立柏の葉公園総合競技場)
 年代別フィリピン代表の経験を持つ守護神がチームを窮地から救った。市船橋(千葉)のGKギマラエス・ニコラスだ。
 1―1で突入したPK戦は帝京長岡(新潟)の先蹴りでスタートし、市船橋の4人目が先に失敗した。帝京長岡の5人目に決められたら負けだったが、ギマラエス・ニコラスは、「これを止めたら、俺はヒーローになれるんだと思いました。自信しかありませんでした」と、むしろ意気込んだ。
 「最後の最後までちゃんと相手(の動き)を見て、最後は自分を信じて、思い切り跳びました」
 相手が左に蹴ったキックを見事にストップすると、続く6人目のキックもはじき返した。その瞬間、勝ったと勘違いした背番号1はスタンドの応援席へと行きかけたが、実際にはそのあとに味方がネットを揺らし、勝利が決定した。ピッチに大の字になった2年生GKは、「PK戦では自分のできることをすべてやり切りました。冷静にできました」と、充実の表情で歓喜に浸った。
 ブラジル人の父とフィリピン人の母を持ち、双子の弟として日本で生まれ育った。双子の兄、ガブリエルも市船橋でプレーする。大会登録選手の中には入っているが、試合のメンバーからは外れていた兄が試合後に「よくやった」と泣きながらほめてくれた。兄の感激ぶりを目の当たりにした弟は「すごく安心しました」と双子の絆の強さをかみしめた。

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