孤立深まるバイデン氏、政権高官の多くは撤退すべきとの考え
大統領選討論会での悲惨な出来が側近や友人、民主党関係者全体にまで衝撃を与えてから3週間。バイデン氏の長年の顧問マイク・ドニロン氏やスティーブ・リチェッティ氏を中心とする忠実な側近や、バイデン氏一家は大統領を断固支持する姿勢とみられる。民主党関係者の多くはこうした狭い側近の輪に不安を募らせ、バイデン氏が選挙戦の苦境について現実的なデータを受け取っているのか疑問視する声が上がっている。
バイデン氏夫妻を長年支えてきたホワイトハウス次席補佐官のアニー・トマジーニ氏はドニロン、リチェッティ両氏とともに大統領を守るバブル(泡)を形成している。ジル・バイデン大統領夫人の首席補佐官、アンソニー・バーナル氏は危機が深まる中で一段と力を増し、造反の兆候をすべて抑え込んでいるという。
ホワイトハウスのベイツ報道官は今回の記事に関する質問に答え、バイデン氏は「自分が築いたオールラウンドなチームに誇りを持っている」と説明。「バイデン氏は相談する顧問の顔ぶれを全く変えていない。バイデン氏が顧問たちを信頼しているのは、彼らが真実を語り、米国民の幸福を常に優先する誠実さを示しているからだ」と指摘した。
バイデン陣営の広報は、「ここ選対本部で我々は懸命に取り組んでいる。勝つ選挙戦ではハードワークするものだ。我々の事務所には誇りがみなぎっている。自分たちの仕事が民主主義の運命を懸けた重要不可欠なものであることが分かっているからだ」としている。