ぺこぱを見下していた?激尖りの女芸人・Aマッソの本当の凄さと奇跡の漫才
#Aマッソ #馬鹿よ貴方は 新道竜巳
最近テレビ出演の頻度が多いAマッソ。特に尖っていたと言われる激尖り芸人の代表ともなっている扱いも彼女らの魅力でもある。「売れてない芸人同士で飲みに行って何の意味があんねん」と馴れ合う事を嫌い、人を寄せ付けない空気を出し、ネタだけを研いでいた下積み時代。常にイラついておりツッコミなのか怒っているかの境目を見失う程の空気感。ライブシーンでは良くも悪くも目立っていた。
しかし、この山ほどいる芸人の中でここまで目立てるという才能が素晴らしかった。小さくて可愛らしい見た目をしている反面舐められることもあったと思う。しかし、Aマッソはネタで次第に認められていく。M-1グランプリ2016で準決勝に初めて勝ち進んだAマッソの漫才はライブシーンでも格上の存在になっていく。当時準決勝には私のコンビ「馬鹿よ貴方は」も出場していたので、準決勝になると女性コンビが1組ぐらいなのでいるだけで存在感があり、そして準決勝でもしっかりと舞台裏にいる芸人に突き抜けて笑い声が聞こえた。ライブで一緒になると自分のネタの後にAマッソが控えていると笑い声が聞こえると「人のネタで笑う事があるんだ」と驚いた覚えもある。
9月12日にテレビ朝日で放送した「アンタウォッチマン!」にAマッソが出演した。そこで過去にかなりの尖り具合だった事を吐露していた。Aマッソが初めてテレビに出演したのが「笑けずり」で、そこに出演していた着物を着て漫才していたぺこぱを見下していたことも白状していた。「ぺこぱはチ◯カスだと思っていた」と見た目の奇抜さからそう思ったらしい。
のちに「女芸人No1決定戦THE W」の2020年決勝でも披露する映像漫才が代表作の1つとなる。Aマッソの奇抜さが大衆に向かない事が多くあったが、この映像漫才は奇抜な部分が映像を映すという表現に多く乗っかっているので、会話劇自体はシンプルで分かりやすいものにしないと伝わらないので、斬新で分かりやすい奇跡の漫才が誕生したと思った。
優勝はしなかったがしても申し分のない漫才だった。優勝できなかった理由として驚きが強くなって笑うまでに辿り着かなかったのが悔しかった。あまり新しい漫才をするとお客さんが驚いて感動してしまい笑う所まで来てくれない場合がある。なので斬新な漫才はちょっと鮮度を落としてお客さんに慣れさせる必要があったりもする。
2019年にぺこぱがM-1グランプリで3位という結果を残す。色物だったぺこぱがまさかの新しい漫才を持って来て大ブレイクするのを見て驚き、当時ネタに迷っていたAマッソは賞レースを全部休んでいた。賞レースに翻弄されると、結果が出ないたびに頭を抱え自暴自棄になり辞めてしまう人も少なくない。
実は面白い漫才をしていてM-1グランプリに出場権利があるのに出ていない人は一見興味がないように感じるが、誰よりも決勝に行きたい分自信がないから出ないなんて芸人もいる。その1組がAマッソでもあった。2020年でTHE Wの決勝の初戦で負けてダサいと思ったらしく弱い部分を見せる事をためらわなくなったと言っていた。ここが大人で、ネタについてこれない人を恨まなかったのが凄い。ネタ自体があの完成度の高さのものを作って手間もかかっているのに、ちゃんと真摯に向き合ったのがAマッソ加納の凄いところと成長に対して余念がないところでもある。今はなんでもちゃんとやると爆笑問題の田中さんは驚いていた。
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