ジャニーズ事務所が社名変更できなかった理由とカレンダーへの影響
#ジャニーズ事務所
日本の企業経営者から成る経済3団体のうち『経済同友会』の新浪剛史代表幹事は12日の記者会見で、ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題に言及した。
すでに新浪氏自身が社長を務めるサントリーホールディングスは、同事務所と新たな契約を結ばないことを発表。新浪氏は「サントリーとしても、経済同友会の代表としても大変遺憾だ」と述べた上で、「本当に二度と再発しないのか。大いに疑問だ」と述べた。
また、「チャイルドアビューズ(子ども虐待)は絶対にあってはいけない。ジャニーズ事務所を使うことは虐待を認めるということだ」と指摘。所属タレントの広告などへの起用は「国際的な非難の的になる」と強調した。
「続々とジャニーズの所属タレントをCMに起用している企業が契約解除を表明しているが、おそらく、ほかの2団体のトップも新浪氏と同じ意見のはず。つまり、経済3団体の傘下の企業はジャニーズタレントを〝排除〟することになるだろう」(全国紙経済部記者)
経済団体のトップが一芸能事務所に対してここまではっきりと意見するのはかなり異例だが、9月7日に都内で行われたジャニーズの会見はスポンサー企業をことごとく失望させた。言うまでもなく一番の問題は性加害犯罪社の名前が付いている企業名をそのままにしてしまったことだ。さらに、藤島ジュリー景子代表取締役社長が『社長』を辞任したものの、『代表取締役』として社内に居座るという、一般の企業の常識ではあり得ない人事を展開。そんな事務所に巨額のスポンサー料を払い続けるナショナルクライアントは、ほぼ、皆無といっても過言ではない。
ただ、7日の会見で事務所名変更を発表していれば、ジャニーズを取り巻く状況も変わっていたかもしれないが、そう簡単に変更できない事情があったという。
会見後、ジャニーズWESTの中間淳太が9日、レギュラー出演するABCテレビの情報番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』に出演。中間は事務所がジャニーズの名称を存続させる方針であることについては、「個人としては『ジャニーズ』という名前は好きで続けたいし誇りもある」と愛着を示しつつ、「ジャニーズという名前を続けるのがおかしいことだと僕もわかってます。なので僕も変えるべきだと思っていますし、『ジャニーズWEST』の名前がなくなる覚悟もできています。個人としては変えるべきだと思う」と本音を打ち明けたのだ。
「中間の発言通り、事務所名を変更してしまうと、WEST、そして、ジャニーズJr.、関西ジャニーズJr.も変更しないといけないが、現在、各グループが毎年3月に発売しているカレンダーの打ち合わせが始まる時期。本来ならば、各出版社もスポンサー企業のように関係を解消し、カレンダーを出さないことを表明すれば良いのでしょうが、出版不況の中、確実に売り上げが見込めるカレンダー発売は手放したくはない。そこで、来年の発売分までは、WEST、ジャニーズJr.の名前を残したままで発売すると見られる。結果、企業名変更は早くてもカレンダーの発売後になる可能性も」(芸能記者)
そんな中、さる出版関係者は次のように語る。
「9月中に、各出版社が今回の性加害に関してなにかしらの声明を出すそうです。場合によってはジャニーズとの関係を解消するという話も。現時点ではまだカレンダーを出すかどうか決まっていないようですが……」
出せばドル箱というジャニーズカレンダー。これまでゴシップを扱う週刊誌などを発行する大手出版社に利権を与え、スキャンダルを封じてきた。ただ、カレンダーがお蔵入りになれば、一番悲しむのはファンであることは言うまでもない。
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