悪送球で崩れ落ちたDeNA・度会 両脇を抱えて立ち上がらせたチームメート、ベンチ前で待ち続けたナインに称賛の声

 「阪神6-5DeNA」(7日、甲子園球場)

 衝撃の結末になった。DeNAが1点をリードした九回2死満塁。阪神の代打・原口の右前打を処理したDeNAの度会は、逆転サヨナラ負けとなる二塁走者・梅野の生還を防ぐためではなく、1点も与えない作戦として、打者走者の原口を一塁で封殺するライトゴロを狙った。

 前進守備を敷いており、原口の足は決して速い部類ではない。捕球したタイミングと位置からして、アウトにすることは可能に見えた。阪神・岡田監督も「いいボールやったらアウトでしたね」と振り返った場面。だが、握り損ねたのか、焦りからか、送球は一塁ベンチ方向に大きくそれた。勝利が一転して逆転サヨナラ負け。五回にも代打・野口の右前打を後逸する適時失策を犯していた度会は膝から崩れ落ち、立ち上がることができなかった。

 すると、牧と京田が右翼まで駆け寄り、度会の脇を抱えるように起き上がらせた。さらに、三塁ベンチ前には、DeNAナインがグラウンド付近まで度会を出迎えるといった光景があった。

 度会は「すみません」とだけ話し、甲子園を後にしたが、SNSでは失策を犯した度会を慰めたり、元気づけようとしたDeNAナインの行動をたたえる言葉があふれた。「懸命のプレーだったもんね」「歩み寄った牧選手と京田選手に感謝」「誰も度会君を責めてない」「チームの一体感を示す光景だった」「度会も次にやり返そうと思うはず」「いいシーンだった」といった反応が集まっている。

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