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『メタファー:リファンタジオ』試遊版プレイレポート。キーレスポンスは快適。高い戦術性にハマる! バトルのアクション要素や"アーキタイプ"の使いかたも要チェック

byギャルソン屋城

『メタファー:リファンタジオ』試遊版プレイレポート。キーレスポンスは快適。高い戦術性にハマる! バトルのアクション要素や"アーキタイプ"の使いかたも要チェック

『メタファー:リファンタジオ』試遊版プレイレポート

 2024年6月8日・9日、東京・秋葉原にてアトラスによる大型単独イベント“アトラスフェス”が開催。同イベントでは、2024年6月14日発売の『真・女神転生 Vengeance』および2024年10月11日発売の新作RPG『メタファー:リファンタジオ』の試遊も実施されている。

 本記事では、世界最速の試遊となった
『メタファー:リファンタジオ』の試遊版プレイレポートをお届けする。
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バトルシステム“ファスト&スクワッド”とは……

 本作は、『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズに代表される、現代や近未来を舞台にしたRPGを手掛けてきたアトラスによる、完全新規のファンタジーRPG。8つの異なる種族が生きるファンタジー世界を舞台に、主人公たちは“ニンゲン”と呼ばれる謎の怪物たちと戦いながら“呪いを解く旅”に出る。
 アトラスおなじみの“プレスターンバトル”にアクション要素を取り入れた独自のバトルシステムや、演出、自由度と攻略性の高さを追求したパーティーカスタマイズ要素などが盛り込まれており、今回の試遊ではその一端が確認できた。
 今回の試遊で用意されたのは3つのモード。それぞれ遊べる場面が異なり、体験できる要素にも違いがある。
 動画では、“SCENARIO MODE:アーキタイプの覚醒”をプレイした模様を丸ごとノーカットで収録しているので、時間のある方はじっくり全編ご覧いただきたい。
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・SCENARIO MODE:アーキタイプの覚醒
シナリオを楽しめるモード(物語冒頭)
・DUNGEON MODE:占拠された大聖堂
ダンジョン探索を楽しめるモード(物語序盤)
・BOSS CHALLENGE MODE:大海獣・強襲
ボスバトルに挑戦できるモード(物語中盤)
 まずは“SCENARIO MODE:アーキタイプの覚醒”から。このモードでは、基本操作を覚えながらダンジョンを進んでいき、“アーキタイプ”と呼ばれる特殊能力に覚醒するまでの物語を体験することになる。アーキタイプとは、主人公たちがみずからの不安と向き合い、支援者であるフォロワーと絆で結ばれ、信頼関係を築くことで覚醒する、“英雄像の力”のこと。アーキタイプに覚醒すると、主人公たちはコマンドバトル中に装備しているアーキタイプの姿に変身して戦えるようになるのだ。

 このパートではフルボイスの会話シーンやアニメーションもふんだんに盛り込まれており、かなりのボリュームがある。それらをスキップ(早送り)なしで楽しむと実際にコントローラーで操作している時間は3分の2くらいになってしまうくらい。まさにシナリオを楽しむことが主眼となっているモードと言える。
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シナリオを楽しむモードとあって、長尺のイベントシーンやアニメーションなども挿入される。

 だからといって、ゲームプレイについて得るものが少ないかと言われればそんなことはなく、しっかりと探索やバトルの雰囲気が味わえるようになっている。とくに、本作のウリであるコマンドバトルの進化形“ファスト&スクワッド”システムは、このモードでイージーな敵相手に学ぶことができた。

 このシステムは、ダンジョン内の移動時に、敵へ直接攻撃を行い(ファスト)、気絶させてからコマンドバトルに持ち込む(スクワッド)、
『ペルソナ』シリーズのフィールドアタックを進化させたようなもの。違いは、何度もアタックする必要があり、またアタックとバトル突入のためのボタンが異なることくらいで、アクションとしてはまったく難しいものではなかった。

 応用テクニックとして、敵に気づかれずに背後から近づいて攻撃すると、より気絶させやすくなる……というものがあるが、それも
『ペルソナ』シリーズにあった要素で、特別難しいものでもない。さらに回避機能もあるのだが、今回のプレイでは敵があまり好戦的ではなかったようで、使う機会がなかった。敵がウジャウジャ出てきたときなどに使えそうではある。
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 よく使いそうなシステムには、ほかに“ダッシュ”と“妖精眼”がある。ダッシュは言葉そのままの用途だが、妖精眼はいわゆるサーチ機能。周囲にアイテムなどが落ちているか確認できたり、範囲内にいる敵が主人公たちに対してどのくらいの強さなのかを調べられる。青く表示されたら格下、黄色は互角(通常)、赤だと強敵ということになり、それも
『ペルソナ』シリーズと同じ。

 つまり、
『ペルソナ』シリーズをプレイしたことがあればすんなり慣れることができるはずだ。プレイしたことがない人は、敵との間合いなど勘どころを掴むまでに少し時間が掛かるかもしれないが、序盤のうちは敵もかなり弱く、失敗してもたいして痛い目に遭うことはなさそうだ。
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体験版での操作一覧(Xbox Series X|S版)。各ボタンに機能が割り振られているが、複数のボタンを組み合わせるといった難しい操作は要求されない。

 また、バトルで感じたのはキーレスポンスのよさ。基本となるコマンドは対応するボタンを押すだけの直感的な操作で選択でき、選択したコマンドはすぐに表示、実行されたり、戻す際もすぐにつぎの操作が可能になっていたりと、従来作品と比べるとコンマ数秒の違いなのだろうが少しスムーズに感じた。

 くりかえし引き合いに出してしまうが、やはり
『ペルソナ』シリーズで培ったノウハウが活かされているという印象だ。そしてただ同じシステムを持ってきたのではなく、さまざまな新要素を追加してさらなる快適性を実現しているのが本作なのだ。
 音楽については、中世風の世界観に合わせてか、エレキギターの鳴り響くロックテイストではなく、ストリングス中心の厳かな音色が目立っていた。また、序盤は音響面では静かな進行に終始していたが、物語が進んでより強力なボスなどが出てきたときにどう変化するのかが楽しみである。
 マップに関しては、冒頭のシナリオだけあってそれほど規模も大きくなかったが、一応脇道も用意されていた。螺旋階段があったり、立体的な構造も随所に盛り込まれていたので、ギミックも含め探索のしがいはかなりありそうだった。
 そしてシナリオについて。どうやら、主人公たちはある人物を救出しにきたようで、その過程で貴族家出身のストロールと行動をともにすることになる。順調に奥へと進んでいっ主人公たちだったが、砦の最奥で待っていた“ニンゲン”、“ホモ・ゴルレオ”にはまったく歯が立たない。窮地に立たされた主人公は、英雄像の力“アーキタイプ”に覚醒する……という流れだ。
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 アトラスの他タイトル同様、基本的に主人公は自分から積極的にしゃべるタイプではない。ただし本作の主人公は、バトルに加え、会話中の選択肢によっては選んだセリフをしゃべったりする。その機会はそこそこあるので、アトラスの他タイトルをプレイしたことがある人は、主人公の口数の多さ(?)に驚くかもしれない。

アーキタイプを使いこなしダンジョン探索へ

 続いては“DUNGEON MODE:占拠された大聖堂”。物語冒頭からは1週間が経過した時点でのシナリオで、王都の大聖堂に進入してダンジョン探索を行う。パーティーメンバーは騎士のヒュルケンベルグを加えた3人に。
 このモードでは、“SCENARIO MODE:アーキタイプの覚醒”ほど濃密なシナリオ描写はないが、そのぶんダンジョン探索に打ち込むことができる。また、バトルに関していくつかの要素が新たに解禁されているのが特徴だ。敵も少しだけ強くなっている。
 スクワッド=コマンドバトルでは、主人公を含めた3人に指示を出して行動させることが可能となっている。さらに、フィールド上で敵に攻撃を行うファストでは、攻撃したい敵を“ロックオン”できる機能が追加されていたり、格下の敵をスクワッドを経ずにファストだけで倒せるようになっていたりと、より戦術の幅が広がっていた。とくにロックオンは敵を見失わずに済むのでありがたい機能だ。
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 さらにスクワッドでは、3人全員がアーキタイプに変身可能に。アーキタイプは“英雄像の力”。主人公たちはその英雄像に変身することでスキルが使用できるようになり、さらに必殺技”ジンテーゼ”が使えるようにもなるのだ。使用可能なジンテーゼは、自身およびほかのパーティーメンバーが装備したアーキタイプによって変化するらしい。
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アーキタイプはキャラクターごとに付け替えが可能で、成長要素もある。ツリー状に伸ばしていくことになるのだろうか。

 アーキタイプを付け替えると、使えるスキルやジンテーゼが変わるため、それに合わせて戦いかたも変わってくる。力押しでいくのか、魔法系のスキルメインでいくのか……など、大まかなバトル方針によって付け替えていく必要がありそうだ。
 バトル面で試してみたい要素がてんこ盛りだが、このモードの目的は進入直後に出会うある女性の依頼を受けて、大聖堂の中に取り残された女性の友人を見つけて保護すること。敵を蹴散らしながら進んでいると、主人公たちの前に思わぬ展開が待ち受けている。けっきょく全部を楽しもうとすると、体験版の制限時間15分ではまったくもって足りない。もしもこの体験版を遊べるチャンスが得られた人は、バトルを楽しむか、ストーリーを楽しむか、それとも……と、あらかじめ方針を決めておくといいだろう。二兎を追う者は一兎をも得ず、である。
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戦術力が大きくものを言うボス戦

 最後に“BOSS CHALLENGE MODE:大海獣・強襲”にも挑戦してみた。これは物語中盤で訪れるボスバトルに挑戦できるモード。海上を進む“鎧戦車”を探索し、釣りなどのサブイベントを楽しみながら、強襲してくるボスを打ち払うのだ。
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 鎧戦車は、主人公たちの“動く拠点”。水陸両用の戦車は現代世界にもあるが、こちらは船にもなるハイスペックマシンである。ここでは、パーティーメンバーやクルーと話したり、サブイベントが楽しめる。また、特定の行動を取ると時間が進むようになっているらしい。この時間経過システムは
『ペルソナ』シリーズのそれと同様のもののようだ。
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船上では、釣りや料理といった要素も楽しめる。

 このモードでは、ストロール、ヒュルケンベルグに加え、ハイザメ、ジュナというふたりのキャラクターがパーティーに加わっている。ただし、バトルのスタートメンバーとして戦えるのは4人までなので、誰かを外さなければならない。
 じつはこの後のボス戦は電撃属性が弱点なので、それに対応したスキルを持つメンバーを入れると戦いが有利になるのだが、初見ではどの属性が弱点なのかはわからない。ただ、舞台が海ということを考えれば、おのずと弱点が導き出されるはずだ。
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見た目がかわいらしいキャラクターが続々と。メンバー選びはどうする?

 3つのモードの中で最難関とされるだけあって、ここではなかなか厄介な敵がボスとして出現する。本体+足4本という編成で、足を使って攻撃してくる。さらに敵の攻撃の手数を減らすために足を倒しても、時間が経つと復活させられてしまう。足への攻撃と本体への攻撃を両立させつつ、こまめに味方の回復も行っていかないときびしい戦いになる。

 鍵を握るのは、画面上部に表示されている“プレスターンアイコン”の使いかただ。これは
『真・女神転生』シリーズなどで採用されているのと似たシステム。選択する行動によって消費するアイコン数が異なり、“ジンテーゼ(=強力な攻撃や回復などの行動)”を行うためには、多くのプレスターンアイコンを消費する必要がある。アイコンの数は弱点を突いたり突かれたり、といった要因によっても増減する。
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オッサンの顔にタコ? イカ? の足がたくさん生えている、インパクト満点の敵ホモ・サバラ。全体攻撃の“乱れ打ち”がとても痛い。

 この戦いでは、ジンテーゼの活用がカギを握る。ジンテーゼは先に出てきたように、アーキタイプによって内容が変わる大技なのだが、効果や威力が大きい代わりに多めにプレスターンアイコンを消費するという欠点もある。そんな中、全体攻撃を仕掛けたり、敵に新たな弱点属性を一時的に付与するものを使うことで、一気に戦いがラクになる。

 その最高のバランスを数分で見つけ、ホモ・サバラを倒すのは至難の業だが、やりかた次第では無理ではない。そもそも、全体回復のスキルがあるので時間さえ掛ければ倒すことはそれほど難しくはないのだ。プレイヤーの戦術性が問われる戦いとなる。

 今回の体験版は、“SCENARIO MODE:アーキタイプの覚醒”は世界観や演出、基本的な動きかたを知るため、“DUNGEON MODE:占拠された大聖堂”は探索やバトルをじっくり楽しむため、そして“BOSS CHALLENGE MODE:大海獣・強襲”は戦術性の高さを堪能するため、それぞれ用意されていると言っていい。そしていずれも、15分という短いプレイながら、そのおもしろさを味わわせてくれるものだった。

 残念ながらストーリーについては雰囲気を知る程度ではあったが、本作はそこかしこに文明水準の高さをうかがわせる描写がありつつも、舞台は剣と魔法のファンタジー世界であり、おなじみの現代劇とはまるで違う世界観だということはハッキリとわかった。いったいどのような展開を見せていくのか、それは今後の情報公開、そして発売日を楽しみに待ちたい。
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