パリ五輪のFKキッカーに名乗り…20歳MFが「結果を出した」 抜群精度に監督絶賛

藤野あおばがガーナ戦で直接フリーキックを決めた【写真:早草紀子】
藤野あおばがガーナ戦で直接フリーキックを決めた【写真:早草紀子】

なでしこ20歳MF藤野あおば、ガーナ戦でセットプレーから3得点に関与

 なでしこジャパン(日本女子代表)はパリ五輪へ向けた壮行試合として、7月13日に金沢ゴーゴーカレースタジアムでガーナ女子代表と国際親善試合を行い4-0で勝利した。そのうち3得点で20歳MF藤野あおばのセットプレーから生まれ、「キックの基礎的な部分は練習でも取り組んでいた」と話した。

 藤野は右サイドのアタッカーとしてスタメン出場すると、前半23分には背後への抜け出しで相手選手の退場を誘発するプレーがあった。また、それ以上にセットプレーキッカーとしての存在感を見せ、開始早々にはFW田中美南にピタリと合うフリーキックも供給していた。

 そして後半に日本が1点を先制したあとは、藤野のキックがゴールラッシュを導いた。後半20分、藤野の右コーナーキックを田中がニアサイドでコースを変え、ファーサイドのFW浜野まいかが押し込んで2-0とした。

 後半22分に得た左45度付近のフリーキックに関しては「前半から狙えそうな気がしていた。中の選手もニアに塊を作って見えづらいようにしてくれた。GKの位置が中央からファー寄りだったのでニアを狙えそうだと思った」と回想。精度の高いシュートを直接蹴り込んでリードを広げた。さらに同35分には藤野のフリーキックから途中出場のFW植木理子がヘディングで追加点を決めて4-0とした。

 藤野はゴールラッシュを導いたセットプレーについて「キッカーに抜擢された時は自分でいいのかなという時もあったけど、キックの基礎的な部分は練習でも取り組んでいたので自信を持ってやり切ろうと思った。今日は調子が良かったと思う」と喜んだ。

 池田太監督は試合後、藤野のセットプレーについて「彼女のプレースキックの精度、しっかり結果を出してくれた。(昨年の)女子W杯でもクロスバーに当たったものがあったが、持っている力を見せてくれたと思う」と話していた。

 なでしこジャパンはパリ五輪でスペイン、ブラジル、ナイジェリアと対戦する。強豪ぞろいのグループで際どい試合の連続が予想される中、セットプレーでのゴールが出れば大きい。国内ラストマッチでの3得点は、藤野にもチームに大きな自信を与えるものになった。

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