21歳ドリブラーに代表OB太鼓判 衝撃60m独走弾で期待値爆上がり「三笘より名前を轟かせろ」

圧巻ゴールを決めた古川陽介【写真:Getty Images】
圧巻ゴールを決めた古川陽介【写真:Getty Images】

「正直自分でも納得いかないぐらいのパフォーマンスだった」と本人は振り返る

 ジュビロ磐田の21歳MF古川陽介の覚醒は多くのサッカーファンに届き、6月のJ1月間ヤングプレーヤー賞の受賞に反映された。60メートルを独走したドリブル弾は月間ベストゴール賞として表彰され、ダブル受賞となった。それでも本人は「正直自分でも納得いかないぐらいのパフォーマンスだった」と謙虚な姿勢を見せている。

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 高校サッカー界の名門・静岡学園出身の古川は、プロ3年目を迎えて21歳となった。“ヌルヌル”と相手を抜くドリブルに定評があったが、磐田でのJリーグ挑戦は順風満帆とはいかなかった。

 1年目はJ1リーグで7試合1ゴール。J2降格となった2年目はリーグ28試合に出場したが、1ゴールのみだった。そしてJ1に舞い戻り迎えた3年目。2024年シーズンはリーグ戦19試合に出場し、うち途中出場が18試合となっている。

 古川は6月26日のJ1第20節東京ヴェルディ戦でも後半途中19分からピッチに立った。そこで披露したのが同アディショナルタイムの60メートル独走弾。左サイドで3人の相手を引き付けると、間を縫ったコース取りで置き去りに。そのままペナルティーエリア内へと仕掛け、右足でサイドネットを揺らした。

 この1点が今季初ゴール。この一撃が6月のJ1月間ベストゴールを受賞した。重ねて月間ヤングプレーヤー賞もダブルで受賞。それでも本人は「正直自分でも納得いかないぐらいのパフォーマンスだった」と自身に対して満足できる出来ではないことも正直に明かしている。

「正直自分でも納得いかないぐらいのパフォーマンスだったので、まさか選ばれるとは思っていませんでした。ただ選ばれたことは光栄ですし、今後も自信を持ってやっていきたいと思います。これからもっと出場時間を伸ばして、結果も残しながら、こういった賞をまた受賞できるように、こだわってやっていきたいと思います」

 一方で選考委員の元日本代表DF槙野智章氏は「文句なしの受賞。J1に昇格し、着実にプレータイムを伸ばしているし、個人としてのパフォーマンスも上げてきている。今までだったら、1人目は抜けても2人目でつぶされるということが数多くあったが、ドリブルで2人3人抜いてシュートまで持っていく力が出てきた。今後が楽しみ」と成長を絶賛。また、SNS上では、「ジョーカー」「まだまだやれるぞ陽介!」「三笘より名前を世界に轟かせろ!」「世界で活躍してほしい」など、期待の声が上がっていた。

 磐田は直近リーグ戦で3試合勝利から遠ざかっている。古川自身も出場時間が限られた3ゲーム(すべて途中出場:プレータイム計64分間)となった。次は20日、ホームでの京都サンガF.C.と激突。16位に沈むクラブへ浮上のきっかけを与えることができるか。浪漫あふれるドリブラーの出番に注目だ。

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