日本人MF、断りの電話翌日にまさかの移籍決定 海外の契約事情「知らない人からしたら、なんでやねんと」
鎌田大地が「内田篤人のFOOTBALL TIME」に出演して激白
イングランド1部プレミアリーグのクリスタル・パレスに加入した日本代表MF鎌田大地が、スポーツチャンネル「DAZN」の「内田篤人のFOOTBALL TIME」にゲスト出演。イタリア1部セリアAのラツィオ退団からクリスタル・パレス加入までの経緯が電撃的なものだったことを明かした。
鎌田のクリスタル・パレス加入は7月1日に正式発表されたが、番組が収録された6月中にはすでに新天地をイングランドにすることが決まっていたという。この早期決着の背景には、前シーズンの失敗があったと鎌田は言う。
2022-23シーズン限りでドイツ1部ブンデスリーガのフランクフルトを退団した鎌田は、最終的に移籍金ゼロでラツィオに加入した。ラツィオに加入する前はイタリア1部ACミランへの移籍が確実視されていたが、クラブ事情によって移籍は白紙となり、新天地が決まるまでには時間を要した。
「前のシーズンに移籍事で失敗してしまったので、今年は『シーズンが終わる前に決めたい。それ以降は待たない』という話をしていました。ラツィオに残るか、クリスタル・パレスに行くかの二択で考えていて、ラツィオに残ることを決めていたんです」と、一時はラツィオで2シーズン目を過ごす決断を下していたことを振り返った。
そして、フランクフルト時代の指揮官であり、現在はクリスタル・パレスを率いるオリバー・グラスナー監督にも、その意向を伝えていたという。「(パレスの)オリバー・グラスナー監督は、(ラツィオで)試合に出ていない時から連絡をくれていたので、『ラツィオに残ることに決めた。ごめん』と伝えたんです」と、恩師に断りも入れていたという。
これを聞いた元日本代表DF内田篤人氏が「それで一旦落ち着いた?」と聞くと、鎌田は「落ち着いたというか、『ごめん』って言った次の日に、なぜかクリスタル・パレス入りが決まっていました」と、パレス入り確定が急転直下の出来事だったことを明かした。
あまりにも急な決着に、内田氏が苦笑しながら「無茶苦茶じゃん」と突っ込むと、鎌田は「交渉の裏側を知らない人からしたら、『なんでやねん』となると思うんです。けど、去年もそもそもラツィオと契約する時に、空港ついてすぐラツィオファンが待っていて『フォルツァ!ラツィオ』というのを撮らされて、その10秒後にはラツィオの公式に上がっていたんです。まだメディカルも終わっていないし、サインもしていないのに、それで上げられていて。契約書も毎回、多少、ニュアンスとかを変えてくるんです。僕たちの契約は特殊だったので、7、8回やり直しをしていたんです。公式で発表していたのに、違うチームに行くかもという感じだったんです」と、Jリーグでは考えられないような、イタリアの移籍の状況について説明した。
そして、「今年はそれで決まっていて、またやり取りをしていたら、そうなっていたので」と言い、「ラツィオの会長は超名物会長なので」と、イゴール・トゥドール監督とも揉めたクラウディオ・ロティート会長側に、契約延長が破談になった原因があったことを示唆していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)