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MTP【えむてぃーぴー】

ポータブル機器とWindowsを簡単に接続できる仕様「MTP」を解説する。

 MTP(Media Transfer Protocol)は、ポータブル機器とWindows PCを接続するためにMicrosoftが開発した技術仕様。ファームウェアレベルで製品に組み込むことで、静止画、動画、音楽などのデータを、専用のデバイスドライバなしでPCから転送できるようになる。PC側の設定にFTPのような専門知識を必要としないのも特長のひとつだ。

 MTPはすでにOSレベルでのサポートが開始されており、例えばCreative Labsの販売するNOMADシリーズなどのデジタルオーディオプレーヤーと、Windows Media Player10をインストールしたWindows XP搭載PCとの間のやり取りでは、同技術が使われている。

 また、2004年9月に発表された仕様拡張に伴って、デジタルカメラとの接続でもMTPが利用が可能になり、キヤノンやニコンなどのカメラメーカーが同技術の採用を予定している。MTPは画像転送用に開発されたFotoNationのPTP/IP(Picture Transfer Protocol over IP)をベースにしており、元からデジタルカメラとの親和性は高い。

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 最近のデジタルカメラや携帯電話は、その多機能化とともに、画像や音声、音楽と多種多様なファイルを当たり前のように扱うようになった。こうしたデータのやり取りに、これまでは専用ソフトをPCにインストールして利用するか、USB接続された外部ドライブとしてファイル移動などを行う必要があった。

 だが、専用ソフトを利用する場合はPC側の準備が必要で、出張先で違うPCを使わなければならないケースなどは接続できない。インターネット環境でドライバが手に入れやすいといっても、関連ソフトまでインストールしてしまうのはためらうだろう。また、製品の機種変更に伴って、利用するソフトが変わってしまうなど、使い勝手の面でも難がある。

 こうした問題を解決するのもMTPの役割だ。デバイスドライバのインストールを不要とするMTP対応製品であれば、接続時の心配はいっさい無用になる。また、PC側から制御でき、エクスプローラ上でシャッターを切るなどの操作もできる。ちなみに、MTPはTCP/IP上で動作し、無線LANでの利用も可能。画像取り込みから印刷まで、ケーブル接続なしに行える。

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