2015年4月1日から、IIJがプレフィックス式(電話番号の前に特定の番号を付ける回線交換方式)での格安通話サービス「みおふぉんダイアル」をスタートさせます。「楽天でんわ」や「G-Call」などと違いはあるのでしょうか?
まずは「みおふぉんダイアル」の詳しい情報を追ってみましょう。主な特徴は以下4点。
みおふぉんダイアルのサービス開始は、2015年4月1日から。前日までに「みおふぉん」を契約していれば、4月1日の朝9時から利用できるようになります(みおふぉん契約が4月1日以降の場合は、翌日の朝9時から)。
通話料金は、国内通話10.8円/30秒・国際電話は10円/30秒(非課税)で「楽天でんわ」と同じ金額設定になっています。
事前申込み不要で、みおふぉんを利用している全てのユーザーが自動的に使用可能。専用のプレフィックス番号(0037-691)を発信番号の前につけて発信すれば利用できます。また、自動的に上記番号をつけて発信してくれる専用のアプリも提供予定とのこと。
みおふぉんダイアルは、楽天でんわやG-Callなどと違い、みおふぉんの契約者しか利用することはできません。
基本的な価格は楽天でんわと同じで、既存の通話料金の半額に抑えることができます。月額利用料金や申し込みも不要。気軽に使えて便利ですね。
ただし、IIJmioユーザー限定のサービスであるため、他のキャリア・他のMVNO利用者は使用できません。このサービスが他社との差別化のポイントになってきますね。
また、併せて家族間(同一mioID)で通話料金を20%割引する「ファミリー通話割引」も4月1日から開始され、みおふぉんダイアルとの併用も可能。両サービスを利用するとファミリー間での通話料はわずか8.6円/30秒!
みおふぉんダイアルだけでは、楽天でんわとの差はありませんでしたが、ファミリー通話割引を併用できるというのは大きなドバンテージと言えるでしょう。家族みんなでIIJにMNPしたという人にとっては、願ったりかなったりの新サービスなのではないでしょうか。
使用感や音質などは蓋をあけてみるまでは分かりません。しかし、金額面で他のサービスと比較した場合、非常にお得なサービスであると言えます。
今回のサービスをスタートさせるIIJmioよりも以前に、契約ユーザー向けのサービスとして提供している事業者があります。
それがBIGLOBEの「BIGLOBEでんわ」です。音声通話SIM利用者向けに10円/30秒(非課税)のプレフィックス式通話サービスを2014年9月よりスタート。当初、Androidのみの提供だったアプリも2015年3月18日に待望のiPhone版アプリもリリース。Androidと同様にアプリから電話をかけることが可能となりました。
これまでデータ通信での利点を打ち出していたMVNO各社が、いよいよ通話に関しても独自サービスを投入してきています。
まだサービス開始をアナウンスしていないMVNO事業者も、もちろん同様のサービス展開を検討しているでしょうし、楽天でんわやG-Callなど既存のプレフィックス式サービスもまた、値段やサービスの調整を検討していると予想されます。
昨年2014年は各MVNO事業者が高速通信分を大きく上げたり、制限なしSIMが登場するなど、データ通信の単価が大きく動いた年でした。
そして、2015年に入り通話料金に動きが見え始めました。今年はキャリア、MVNO事業者、プレフィックス式通話サービス、そしてIP通話サービス各社の今後の動向から目が離せません。
※価格は全て税込(8%)です。
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