様々な事業者が参入し、盛り上がりを見せる「格安スマホ」と、5月から総務省のガイドラインによりSIMロック解除が義務化されたことで注目される「SIMフリースマホ」。この「格安スマホ」と「SIMフリースマホ」は本来違った意味の言葉ですが、意味が重複する部分もあり、実はキチンと理解できていない人も多いのではないでしょうか。
今回は「格安スマホ」と「SIMフリースマホ」の違いを説明していきます。
近頃は週刊誌やワイドショーなどでもよく目にする「格安スマホ」の文字。
意味を額面通りに受け取ると「安いスマートフォン」になりますし、当初はそのような意味で使われていました。しかし最近では「格安SIMをセットしたスマートフォンの運用法」を指す、広い意味の言葉となっています。
もともとドコモ、au、ソフトバンクなどの大手携帯電話会社から電波を借りて、2次的にサービスを提供する会社をMVNOと呼び、大手携帯電話会社よりも安い料金プランでデータ専用のSIMカードを発売していました。
ただ、MVNOの名称は分かりにくくて浸透しなかったため、格安SIMと分かりやすく呼ばれるようになり、少しずつ普及していきます。
ある程度格安SIMの認知度が高まると、今度はSIMという単語に馴染みのない人にも知ってもらう必要が増えてきます。 SIMカード単品ではなくスマートフォンとのセット販売も増えてきたこともあり、格安SIMから格安スマホへと、使われ方が変化してきていました。
身近なもので例えるなら、「ご飯」がお米のことを指しながらも、食事そのものも「ご飯」と呼ぶのと一緒ですね。
「ご飯食べに行きましょう」と言って、白米だけ食べる人がいないように、「格安スマホが欲しいです」と言う人は、格安SIMも込みで欲しがっているでしょう。
ここからはもう1つの言葉、SIMフリースマホを解説します。
これまで日本の大手携帯電話会社から発売されている機種は、殆どがSIMロックと呼ばれる、「A社で買ったスマートフォンはA社のSIMカードしか認識しない」という状態でした。
これに対しSIMフリーとは、使いたいスマホで利用可能な電波の通信方式と周波数にSIMカードが対応していれば、SIMを提供する携帯電話会社に関係なく通話・通信などで使うことができる状態を指します。SIMフリーとSIMロックを比較すれば、自由度がかなり違うことがわかりますよね。
しかし、総務省が新たに策定したガイドラインでは、2015年5月以降に発売した機種は、原則SIMロック解除の義務化が定められ、SIMフリースマホに出来るようになりました。SIMフリースマホがより身近なものになると思います。
前述した格安スマホ(格安SIMとセットで売られているスマートフォン)は、SIMロックがかかっておらず、殆どの端末がSIMフリー状態で販売されています。それゆえ「格安スマホ=SIMフリースマホ」と混同しやすいので、注意が必要です。
また、いま人気の格安SIMは以下のリンクから確認できます。SIMフリースマホ購入前には、こちらのチェックも忘れずに!
(文:モバイルプリンス)
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