ソニーモバイルコミュニケーションズが9月の「IFA 2015」で発表した「Xperia Z5 Premium」の4K解像度(2160×3840ピクセル)のディスプレイについて、同社のディスプレイエンジニア、八木貴郎氏が10月1日(現地時間)、公式ブログで説明した。
Xperia Z5 PremiumはXperia Zシリーズの最上位モデルで、スマートフォンとして初めて4Kディスプレイを搭載する。日本ではNTTドコモが11月下旬に発売する予定だ。
八木氏は、IFAでのZ5 Premiumの発表以来、4Kディスプレイ技術について様々な憶測がみられるので、最も多い疑問の幾つかに答えるとし、Q&A形式で説明した。
Z5 Premiumで撮影した写真や動画を「アルバム」や「ビデオ」で再生する場合は4Kで表示する。
YouTubeや先日日本に上陸したNetFlixなどの4K対応のストリーミングサービスも4Kで表示するが、これらはまだ完全にはモバイルに最適化されていないので、Z5 Premiumに搭載した自動アップスケーリング機能を使うという。
第一の理由は、バッテリー持続時間を重視したため。2つ目の理由は、多くのサードパーティー製アプリがまだ4K解像度に対応していないためという。
Z5 Premiumの発売段階での搭載OSは「Android 5.1 Lollipop」であり、同OSが4Kでの画面キャプチャ(スクリーンショット)をサポートしていないため、画面キャプチャは1080pになる。(次期OS「Android 6.0 Marshmallow」は4Kレンダリングをサポートする。)
Z5 Premiumのディスプレイメモリ技術では、一度表示した画像を記憶し、画像や動画をキャッシュするので、再生するたびにフルに読み込み直す必要がなく、これによりバッテリー消費を削減できるという。
また、3430mAhの大容量バッテリーや「STAMINA Mode」機能、200Gバイトまで拡張可能なmicroSDカードスロットを備えるなど、バッテリー消費やメモリ関連が強化されていると八木氏は説明した。
同社の調査によると、(映像や画像の)明るさと色は人間の記憶と結びついているという。映像や画像が鮮明であればあるほど、記憶も鮮明になる。そのため、実体験を画面上で可能な限り再現するよう挑戦している。
また、Z5 Premiumが仮想現実(VR)の最も鮮明なプラットフォームになり得ると信じており、現在そのための準備を行っているという。これついては、“間もなく”具体的な発表をするとしている。
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