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auの下り最大150Mbpsエリア木更津で“自己ベスト”を記録――その速度は?KDDIの大人の社会科見学的「電波調査ツアー」(後編)

KDDIが、下り最大150Mbpsモバイルネットワークを体感できる大人の社会科見学的「電波調査ツアー」を実施。au電波調査ツアーレポートの後編では、150Mbps対応エリアの千葉県木更津市にて、実際に通信速度を測定してみた。

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 秋晴れに恵まれた11月16日土曜日、KDDIが、高速なモバイルネットワークを体感できる電波測定バスツアーを開催した。

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 KDDIは今年9月にauスマートサポートの一環で、auユーザが集い観光地を巡りながらケータイの使い方を学ぶauスマートサポート会員限定の「スマートフォン講座付き都内バスツアー」を開催したが、今回の電波調査ツアーは、10月2日に発表した「最大433Mbpsの次世代無線LAN規格IEEE802.11ac対応 au Wi-Fi SPOT(エクセルシオールカフェ2店舗及びドトールコーヒーショップ3店舗)」および「下り最大150MbpsのLTEサービス(Band1・2.1GHz帯)」を体感できる電波マニア向けのクローズドな実験的イベントだった。

 本稿では、電波調査ツアー前編<KDDI本社〜エクセルシオールカフェ(渋谷)〜海ほたる>に続き、木更津〜KDDI本社の様子(後編)をレポートする。

下り最大150Mbpsの聖地「木更津」へ〜下り最速134.49Mbpsの自己ベストを記録!〜

 海ほたるを出ると、木更津まで国内最長の橋梁区間では、auのみが良好な接続状態を継続して、一人勝ち状態が続いた。

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 高速道路から国道に入って暫く進むと、スピードテストマニアにとっては聖地とも言える下り最大150Mbps対応の木更津エリアに着いた。合計3箇所の電波測定スポットを巡ったが、LTEカテゴリー4端末・LTE 20MHz幅(20MHz×1波)でのスピードテストチャレンジは、LTEでの下り最速134.49Mbpsの自己ベストを体験できた。自身はスピードマニアではないが、最速記録は快感だ。

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 詳細は別途XenSurveyでのテスト結果をレポートするが、海ほたる〜木更津の結果をまとめると、以下のとおりだ。

キャリア 機種 下り平均 下り最速 上り平均 上り最速 接続率 LTE接続率
KDDI SCL22 22.84Mbps 65.94Mbps 3.48Mbps 8.63Mbps 99.07% 99%
KDDI HTL22 21.02Mbps 53.05Mbps 3.39Mbps 7.3Mbps 99.94% 99%
docomo SC02F 12.77Mbps 51.28Mbps 2.52Mbps 9.8Mbps 100% 64%
SoftBank SC02F 5.23Mbps 34.62Mbps 1.74Mbps 16.97Mbps 99.72% 31%
EMOBILE GL07S 9.3Mbps 45.38Mbps 5.39Mbps 18.18Mbps 97.77% 92%

 下り速度は平均も最速もKDDIのSCL22およびHTL22が速く、LTE接続率も99%と高いレベルでLTEエリアが構築できている事が確認できた。

※下り速度は国内サーバを使用しているが、上り速度は米国カリフォルニアのサーバを使用している。
※SoftBankのLTE接続率が31%というのは、少し低すぎるが、ドコモのGALAXY JをSIMロック解除して使用しており、SoftBankの端末を使用していないため、実際の傾向・状況とは異なる可能性がある。

 以下、木更津での測定ポイント周辺写真だが、下り最大150Mbpsの基地局周辺になると、参加メンバーはヒートアップし、KDDIのスタッフもつられてテンションがあがってくるようだった。

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photophoto 電測スポット1(巌根駅エリア)
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photophoto 電測スポット2
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photophotophoto 電測スポット3

木更津からKDDI本社へ〜社内のモバイルネットワーク設備見学とディスカッションタイムも〜

  木更津からの帰路は、休憩や電測スポットに立ち寄ることなくKDDI本社へと向かった。

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 本社ビルの会議室に入ると、歴代の端末が棚に飾られており、「懐かしい!」の声が参加者から連発された。特に1990年代の端末は目にする機会が無くなったが、最初に使ったTU-KAの端末などを見ると、当時を思い出す。

 続いて社内のモバイルネットワーク設備見学で、別なフロアに移動した。コア設備は、地下にあり入室できないため、上層階用の設備が入った小部屋で、各機器などの説明を受けた。撮影禁止ということで、目に焼き付けるのみだが、来客用フロアが手厚く整備されているなど、興味深い話を聞くことができた。

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 会議室に戻り、ツアー中のゲーム結果発表があり、賞品のauグッズなどが贈呈され、2位だった我がチームにはツアー中に流されていた「でんぱ組.inc」のCD4枚が贈呈された。イベントBGMの選曲や、一部の手作り賞品など、企画担当者の努力が伝わってきた。

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 ツアーを終えての感想、KDDIの良いところ、改善して欲しいところなどについてのディスカッションを行い、エリア化、Wi-Fi接続ツール、IPv6、移動基地局、音声通話品質など幅広い話題で盛り上がったところで、無事に丸一日かけたツアーが終了したが、参加者一同、充実感に満ちている様子だった。

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ツアー参加メンバーよりも多いKDDI側の出席者
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なぜ、電波調査ツアーなのか?〜ネットワークの強さを伝えていく意図〜

 メディア向けに新サービスお披露目イベントを開催することはあるが、一般向けに『電波測定』をイベント化することは、恐らく業界初の異例な取り組みだ。

 携帯大手3社でiPhoneを取り扱う時代となり、更に、国内メーカーの撤退により、類似したAndroidスマートフォンが横並びとなりつつある中で、独自のコンテンツ・サービスと、モバイルデータ通信ネットワークの強さ(高速性、エリアの広さ、電波の品質)が、他社差別化の2大テーマとなっている。各社が競争優位性を伝えていくことの重要性が増してきている。

 また、サービス発表時は、ニュースとしてメディア露出しても、対応した新商品が発売されていないため、一般の読者は、記憶が鮮明な時期に試すことはできない。

 しかし、発表から約1か月半が経過して徐々に新商品がユーザの手元に届いたこのタイミングだからこそ、ユーザ体験を確認したり、参加者のSNS投稿からクチコミで広がる可能性も期待できるだろう。特にエリアやスポットが限定される新サービスならば、情報感度が高い人の声や評価を直接にヒアリングする価値もあるだろう。

 今回の電測ツアーは、あくまでも実験的な取り組みということで、事前の広報活動やメディアへのイベント案内も行うことなく、KDDI広報部がケータイ電波への興味が強いと判断したブロガーやTwitterユーザの中から数名のみをピックアップして、 参加者よりも多い技術系スタッフと広報担当者が帯同し、電波調査ツアーの企画精査や開催することの価値評価などのために実施している。

 結果としては、イベント参加者によるTwitterやFacebookへの投稿に反響があり、『何のイベント?』『どうやったら参加できるの?』『参加したかった』という声や、メディアに関わっている参加者による記事化(本稿含む)もあり、期待値以上の手応えということになりそうだ。

 キャリアがネットワークの強さを独自の調査結果や指標で伝えたことをニュースや記事で見聞きするだけではなく、目に見えないモバイルネットワークの電波を最新の端末で体感したり、日頃は目にすることのない現場を目で見て学ぶ事は、非常に価値が高く、是非とも継続して欲しいと思える、そんな大人の社会科見学イベントだった。

 今後の開催は、公募イベント化も視野に入れているということで、早々の次回開催を待望する一般ユーザの声や、電波についてもう少し学びたいメディア関係者からの参加希望も少なからあるだろう。 KDDIのイケメン広報によるツアーガイドで旅をしたい女性ファンもあらわれるかもしれない。

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次回、「イケメンと行くau電波学び隊」でも良いのでは?

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