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「Nexus 5X/6P」「Android 6.0」は何が変わったのか?――グーグルが説明(1/2 ページ)

Googleが、Android 6.0のリリースに合わせて記者説明会を開催した。「Nexus 5X」「Nexus 6P」や新サービスを紹介したほか、日本未発表のAndroid Wearも展示した。

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 グーグルは10月7日、Android 6.0の配信に合わせて「Androidに関する記者説明会」を開催した。同社の製品開発本部長の徳生裕人氏が、リードデバイス「Nexus 5X」「Nexus 6P」や、「Googleフォト」と「Android 6.0」の新機能について説明した。

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「Nexus 5X」と「Nexus 6P」

新たなNexusデバイス「Nexus 5X」「Nexus 6P」

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製品開発本部長の徳生裕人氏

 2年前に発売され、「今でも一番人気のあるNexusデバイスのひとつ」(徳生氏)であるという、Android 4.4世代のリードデバイス「Nexus 5」。その「正統な後継者」が、「Nexus 5X」(LGエレクトロニクス製)である。

 Nexus 5Xは、Android 6.0で正式対応した「USB Type C」端子を装備する。Type C端子は、向きを考えずに抜き挿しできる面が注目されがちだが、スマートフォン的には最大電流量の増加(最大で3アンペア)による充電の高速化も注目点だ。Nexus 5Xでは、同梱の充電器を使うと10分間の充電で約4時間稼働できるという。

 カメラについても、「Nexus史上最高のもの」を搭載している。1235万画素のメインカメラは、「薄暗い中でも非常にシャープで鮮明な写真が撮れる」という。インカメラは4K動画撮影や最大120フレーム/秒のスローモーション撮影にも対応する。800万画素のインカメラは、HDR+(ハイダイナミックレンジ)撮影にも対応し、「史上最高のセルフィー(自撮り)ができる」という。

photophoto USB Type C端子で充電の高速化を実現(写真=左)。カメラまわりもNexusデバイスとしては最高のものを採用(写真=右)

 Android 6.0で標準サポートされるようになった指紋認証機能は、Nexus 5X/6Pでは「Nexus Imprint(ネクサスインプリント)」と呼ばれている。センシング用コプロセッサ「Sensor Hub(センサーハブ)」を搭載することで、端末がスリープ状態でも指紋認証を行い、スリープ解除までできるように使い勝手の面でも工夫がなされている。

 「Nexus 6P」(Huawei製)は、Nexus初のフルメタル(アルミニウム)ボディを持ち、ワイドクアッドHD(1440×2560ピクセル)解像度の5.7型アクティブマトリクス式SuperAMOLED(有機EL)ディスプレイを搭載する。それでいて、薄さが7.8ミリに抑えられていることが特徴だ。

 仕様面では、ハードウェア・ソフトウェアともにNexus 5Xと共通することが多いが、プロセッサとバッテリーが強化され、スローモーション撮影のフレームレートが倍(最大240フレーム/秒)となっていることが差別化要素となっている。

 Nexus 5X/6Pは、Androidのリードデバイスとして、端末のソフトウェア更新は全てGoogleから直接配信される。新機能やセキュリティアップデートも、迅速に提供される。

photophoto Nexus 5X/6Pの指紋認証「Nexus Imprint」は、コプロセッサを使うことでスリープ中で認証可能(写真=左)。リードデバイスとして新OSを搭載するのはもちろん、端末ソフトウェア更新も迅速に行われる(写真=右)
photophoto 日本初公開となるNexus 5Xのミントの実機。Google StoreとY!mobileで取り扱う
photophoto こちらも日本初公開となるNexus 6P(アルミニウム)。現在のところ、Google Storeでのみ取り扱っている

「Googleフォト」の3つのねらい

 2015年5月、フォトストレージサービス「Googleフォト」が「Google+」からスピンアウトする形でサービスを開始した。1600万画素までの写真や、フルHD(1920×1080ピクセル)までの動画については容量無制限で無料保存できるという“太っ腹”なサービスだ。それもあってか、サービス開始から「4カ月で500億の写真と動画がアップロードされた」(徳生氏)という。

 発表会では、Googleフォトの開発思想についても説明。大きく、3つの目的から開発したという。

 1つめは、「一生分の大切な写真やビデオを安全に保管する場所を作ること」だ。写真や動画のデータは、スマホ、タブレット、PCなどいろいろな場所に分散して保存・バックアップされていることが多い。それを1カ所にまとめて、「この場所にとりあえず写真や動画を入れておけば安心!」という場所を作りたかったのだという。

 2つめは、「大切な思い出がいつでも取り出せるること」だ。1つめの目的は、あちこちに散らばったアルバムを1冊にまとめることであって、それだけでは目的の写真をすぐに探せる、ということにはならない。だからといって目次やタグを付けて整理しようとすると、数が多すぎて収拾が付かなくなることもある。そこで、Googleフォトでは、写真・動画を撮影(アップロード)した場所、日時、形状をサーバ側で分析をして、自動的にグルーピング(タグ付け)する。例えば、象の写真や動画を見たいときに「象」で検索をすると、サーバ側が象が映っていると認識した写真や動画を検索結果として返してくる、といった具合だ。

photophoto Googleフォトにアップロードされた写真・動画は、サーバによって分析され、自動的に分類される(写真=左)。「象」で検索を行うと、サーバが象であると認識した被写体がある写真・動画を表示する(写真=右)

 3つめは、「大切なものを簡単に共有し、保存すること」だ。自動的に整理した写真をAndroidの共有(インテント)機能を使ってメール・SNS・Webなど、さまざまな手段を使って共有することができる。最近のアプリ更新で、「Google Cast(Chromecast)」を使って自宅の映像機器に写真を出力する機能も付いたので、近くにいても、遠くにいても写真・動画を簡単に共有ができるようになった。

photophoto 写真・動画やアルバムは、共有機能で離れた場所にいる人とも共有できる(写真=左)。最近のアプリのバージョンアップではGoogle Castに対応し、そばにいる人と写真・動画を一緒に楽しめるようになった(写真=右)

 これらの開発思想をさらに強固にするための新機能も追加していく。例えば、グルーピング機能を強化し、物や動物だけではなく、人物のグルーピングも行えるようにする。この機能は米国で先行リリース済みで、日本を含めた他地域でも提供するべく開発作業を進めている。また、複数人で1つのアルバムを共同作成できる「共有アルバム」機能は、2015年内の提供開始を目指して開発を進めている。

photophoto 現在、米国で先行リリース済みの「人物グルーピング」。ある程度、手動でタグ付けを続けると、自動的にグルーピングを行うようになるという
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家族など複数人でアルバムを作成できる「共有アルバム」機能は、年内提供を目指して開発中

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