間もなく夏がやって来る。炎天下の通勤や在宅勤務時の冷房代など、考えるだけで気が重くなる季節だが、特に気を付けたいのが「熱中症」だ。
消防庁の発表によれば、2023年に熱中症で救急搬送された人の合計は9万1467人。非常に厳しい暑さが続き、救急搬送された人数だけで見るとここ16年で2番目に多い人数となっている。さらに、熱中症が原因で107人が亡くなった。
気象庁によると、2024年の夏も全国的に気温が高くなる予報。入院することになれば一般的に1日当たり2万円ほどの費用がかかり、一泊するだけで約4万円の出費となるのでしっかりと自衛したい。
では、暑さ対策や熱中症対策として何ができるだろうか。暑がりで毎年のようにさまざまな“暑さ対策グッズ”を購入してきた筆者が2024年の一軍アイテムとして見つけたのが、ウェアラブルエアコン「TORRAS COOLiFy Cyber」(トラス クーリファイ サイバー。以下、COOLiFY Cyber)だ。
実際に外でCOOLiFY Cyberを使ってみたので、そのレビューをお届けする。さらに本記事では、ITmedia NEWS読者限定の10%OFFクーポンも紹介する。
COOLiFY Cyberは首に装着するガジェットで、冷却プレートとファンによる送風で冷やす仕組みだ。パッケージを開けると、本体、専用ケース、充電用ケーブル、取扱説明書、安全ガイドライン、Bluetooth取扱説明書、そして保証登録書が入っている。本体は、名前通りサイバー感のある雰囲気。
上部には後ろと横の部分に風の吹き出し口が、下部には背中に向かって吹き出し口があり、その他ボタンや充電用端子がある。左右側面にはそれぞれ空気の取り込み口と冷却時に発生した熱の排出口がある。冷却プレートは首の後ろと左右、合計3カ所に内蔵している。
電源を入れると、右側面にはモードや出力の強さを示すサインが、左側面にはバッテリー残量などが表示される。
サイズを測ってみると最大値は15.6センチ(幅)×22センチ(奥行き)、重量は503グラムだった。
通常時の開放部内側のサイズは約4.7センチだが、後部と側部をつなぐ部分に柔軟なシリコーン素材を使っていて、ぐーんと広げられる。
本体下部には電源ボタンとモード切り替えボタンがある。電源ボタンの短押しで電源がオンになり、前回電源をオフにしたときと同じモードで立ち上がる。ボタンを短押しするごとに出力が30→60→100と切り替わり、100の次は電源がオフになる。すぐに電源を切りたい場合は電源ボタンを長押しする。
COOLiFY Cyberにはファンと冷却プレートを稼働させる冷却モードだけでなく、ファンのみの出風モード、暖房として使う加熱モードがあり、モード切り替えボタンを使って切り替える。短押しするごとに冷却モードと出風モードが、長押しすると冷却(または出風)モードと加熱モードが切り替わる。
ウェアラブルエアコンとしては大きめの6000mAhバッテリーを搭載しており、出風モードで最大15時間半使用できるという。最も消費電力が大きい強レベルの冷却モードでも最大2時間使えるので心強い。
単体でも高機能だが、専用のスマホアプリとBluetooth接続することでさらに多くの機能を使うことができる。
COOLiFY Cyber単体では冷却モード、出風モード、加熱モードのそれぞれで30→60→100の3段階の出力切り替えができるが、アプリからはより細かく調整できる。首の後ろと左右のそれぞれを単独で作動させることも可能だ。
操作時の音が気になる場合は、設定画面でオフにできる。これにより、アプリで操作したときだけでなく本体ボタンで操作したときの音も出なくなる。
「AUTO」機能も便利だ。AUTO機能をオンにしておくと、周囲の温度に合わせて自動で出力を調整してくれるため、自分で操作しなくても適切な冷却効果が得られる。
ここ最近、少し歩くだけで汗ばむようになってきたので、COOLiFY Cyberの効果を検証すべくウオーキングに持ち出してみた。
まずは気温22度の中のウオーキング時にCOOLiFY Cyberを使用した場合、使用しなかった場合の額の温度を比較した。COOLiFY Cyberを装着して7分間ウオーキングしたときと、装着せずに歩いたときとでは、額の温度に3.5度の差が生じた。顔の汗やほてりに効果がありそうだ。
装着しながらのウオーキングでは、後頭部や背中、頬にCOOLiFY Cyberからの風が当たり、出てくる汗を冷やす気化冷却効果が得られた他、冷却プレートが首に当たっているおかげで不快感をかなり軽減できた。
続いてウオーキング後にCOOLiFY Cyberを使用した場合、使用しなかった場合で汗が引くまでの時間を計測した。
7分間ウオーキングし、軽く汗ばんできたところで装着して電源オン。額ににじんだ汗を拭ってから汗が出てこなくなるまでの時間は4分11秒だった。比較のために同じ時間歩き、今度は何も着けずに汗が引くまでの時間を計測した結果は8分23秒。COOLiFY Cyberを使用すると、汗が引くまでの時間を半分に短縮できた。
ネッククーラーの多くは冷却プレート部分のみが冷たくなり、それ以外は“ぬるい”のだが、COOLiFY Cyberは首に当たる大部分が冷たくなるため快適だ。下ろした髪の毛がファンに巻き込まれることもなかった。程よいホールド感があり、空を見上げたり、上体そらしをしたり、走ったりしても落ちることはなかった。
使いやすく、冷却効果も高いCOOLiFY Cyber。冷却の仕組みや開発経緯が気になったので、TORRAS 商品開発部 生活家電課課長 リュウ・ガイ氏に話を聞くことにした。
屋外でも体を効率的に冷やす方法を模索して、TORRASが「羽根のない首掛け扇風機」を開発したのは2020年のこと。翌年の2021年にはファンと冷却プレートの相乗効果が得られるウェアラブルエアコン「COOLiFY」を開発した。
冷却効果が高い理由は「特許を取得した高効率TEC半導体(ThermoElectric Cooler半導体)と高速ファン、グラフェン熱伝導機能による」とリュウ氏は解説した。「グラフェンを使うことで冷却効率を高めている他、ファンには毎分最大7200回転するモーターを取り入れています」(リュウ氏)
アプリから設定できるAUTO機能についてはどうだろうか。
「COOLiFY Cyberは“スマートな”首かけエアコンです。内蔵する4つのサーモスタットによる周囲温度の検出により、人体に最適な冷却効果が得られるように自動で温度を制御しています。そのため、AUTO機能をオンにしておけば冷却モード、出風モード、加熱モードに自動的に切り替わり、アプリでわざわざモード切り替え操作をする必要さえなくなります」(リュウ氏)
頭の近くにバッテリー搭載機器を装着することへの不安について、リュウ氏は「TORRAS製品は安全性を重視している」と言う。「より安全性の高いリチウムポリマー電池の採用、保護プレートによる各部の独立、家電製品で望ましいとされているV-0の難燃性素材の採用などにより、極端な環境の中でも事故が発生しないように設計しています」と話した。
「体に触れる製品なので、防汗、耐薬品性も重視しています。ケース(ボディーの部品)とケースの間はシリコーンで接合し、汗がケース内部に侵入した場合に備えて制御ボード、バッテリー保護ボード、モーターメインボードなどには3層の防汗塗装処理を施しました。LG Electronics Chinaと協力して化学腐食に強い素材を開発し、本製品に採用しています。化粧品やスキンケア製品による素材の変質という課題にも対応しています」(リュウ氏)
装着時の開閉に関しては「1万回のテストを繰り返してもシリコーンの損傷が認められなかった」とのことで安心して脱着できる。
安定した装着感については「外科医のヤン・リー氏、医学教育企業の創設者と首回りのサイズについての共同研究を行い、人間工学に基づくデザインをした」と説明した。
高い冷却効率やアプリで操作できる利便性、落ちない、燃えない、壊れないという安心性など、ユーザーが求める機能を詰め込んだウェアラブルエアコンのCOOLiFY Cyber。酷暑の中の通勤や外回りはもちろん、在宅勤務時の冷房代が気になる人にとっても心強い相棒となる。ITmedia NEWS読者限定の10%OFFクーポンも用意しているので、この機会にぜひCOOLiFY Cyberを手に入れて快適な夏を過ごしてほしい。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2024年6月15日