根強い人気がある「ガンプラ」と呼ばれるテレビアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルについて、セブン-イレブンのある店舗が「定価以上」で販売していて不快だと、X上で売り場の写真が投稿され、批判の声が出ている。
その中には、過去に販売された限定品も含まれており、中古のガンプラも「転売」していた可能性が指摘されている。店を運営するセブン&アイ・ホールディングスは取材に対して、この店がフランチャイズ店舗だとした上で「お客様に混乱を与えた」として商品などを撤去したことを明らかにした。
こうした販売は印象が悪くて不快だと、X上で訴えが出る
「ガンプラをご購入希望の方へ」。売り場に掲示された黄色い立て札には、赤字でこんなお知らせが記され、次のような注意呼びかけがあった。
「仕入の関係上価格については、定価以上になっている商品もございます。ご購入の際は十分にご納得の上ご購入願います(インターネット価格が安い場合もございます、ご注意ください)」
ここでの定価とは、ガンプラを販売する公式サイト「バンダイホビーサイト」で使われているメーカー希望小売価格を指すらしい。
立て札の写真は、2024年6月19日にXで投稿され、投稿者は、セブン-イレブンの店に立ち寄って売り場で見たとして、こうした販売は印象が悪くて不快だとつづった。転売のケースと同じような価格設定だったとして、そんなモラルに欠けた商品の取り扱いは止めてほしいと訴えて、反響を集めている。
続いてアップされた売り場の写真を見ると、プラモデルの商品が棚に積んであり、値札には税込みの価格も表示されていた。
例えば、「Vガンダム」の商品は3300円、「水星の魔女」エアリアル(改修型)は2400円などとなっていた。バンダイホビーサイトを見ると、それぞれ税込み価格が08年3月発売で2750円、23年3月発売で1870円だ。
投稿写真で確認できる12商品前後について、それらの価格を見ると、バンダイホビーサイトなどでの価格に比べて約1.2倍高かった。
「転売行為に反対します!」と公式サイトでは呼びかけたが...
さらに、公式運営施設「ガンダムベース」で限定品として販売されていた「Zガンダム」のゴールド色の商品「百式」は、5280円で売り場に並んでいた。ガンダムベースのサイトでは、18年11月に4400円で売られ、現在は「在庫なし」の表示になっている。
こうしたことから、X上では、写真投稿のあった店は、中古を転売しているのではないかとの指摘が相次いでいる。ガンプラも扱うセブン-イレブンの通販サイト「セブンネットショッピング」では、「転売行為に反対します!」と公式サイトで呼びかけていることから、その趣旨に反するのではないかとの指摘も出ていた。
店を運営するセブン&アイ・ホールディングスの広報センターは6月20日、J-CASTニュースの取材に対し、「該当店舗については、当社フランチャイズ店舗であることを把握しております」と答えた。店舗の所在地は明らかにしなかった。
希望小売価格以上でガンプラを販売していることや中古品を転売している可能性があることをどう受け止めているかについて聞くと、「お客様に混乱を与える商品・販促物だと認識し、現在は撤去しております」と説明した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)