軽量な道具を揃えて楽をするつもりだったんだよっ。


 低山の雪山シーズンが終わりを告げ、春山シーズンが始まる3月の某日。今シーズンの山の目標を、『より長く、より深く、山の懐に抱かれるように旅をする』をテーマに掲げた。とはいえ、僕の体力の無さといったら周知の如くであり、我ながら呆れるばかり。

このままでは、お気楽週末低山ヘタレハイカーのバッジをいつまでも返上することができないぞ・・・ってことで一念発起!!

まぁ、一念を発起したからといって、階段ダッシュとか、タイヤ引いてグランドを走るとか、ウェイトトレーニングなんていう地道な努力的な事が大の苦手種目である僕…。

そこで、無い袖を振り絞って、より軽量で身体への負担が極めて少ないウルトラライトの極みであるトレイルランニングの道具を買い揃えた。まぁ言ってみれば、お金にものを言わせて、おとな的解決を図ったという事だ。(お金はないくせに…)


で、揃えた超軽量なザックやポールやシューズを身にまとい、最近は低山を徘徊しつつ山を歩いていた、そんなある日のこと。

何故か前を歩くハイカーに道を譲られることが増えた気がした。今までは、道を譲ることはあっても、その逆はほとんど経験が無い僕は、

「あ、すみません・・・でも、そんな気を使っていただかなくても・・・」

的な微妙な挨拶をしながらも、尽きかけた体力を振り絞って多少の小走りで追い抜かせていただくと、その前に歩いている方からも、

「お先にどうぞぉ~^^」

的な、もはや僕にとってはありがた迷惑な…あ、いや、ちょっと口が滑った(汗)


つまりどういうことかというと、体力が無いからより軽量な道具に頼って、ちょっとでも楽をしようと小ズルい考えで歩いているのに、ハイカーからは『トレランな人』的な扱いを受けて、強制的に走らされる問題が、まさに今、僕に襲いかかっているということです…。


ハィ、黙って走って体力付けろって事で、いいですね?


頑張りま~ス!





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